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2017年1月のサイエンス人気記事トップ10
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医療

飲酒後に空腹を感じる理由が明らかになる 22

ストーリー by hylom
そんな仕組みがあったのか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

飲酒後にラーメンやアイスクリームが食べたくなるのは、アルコールが食欲にかかわる脳の神経細胞に作用するのが原因という研究結果が発表された(Nature Communications掲載論文Nature Asia朝日新聞BBCSlashdot)。

アルコールが食べ過ぎの原因になることは以前より知られていたが、その理由は明らかにされていなかったという。そもそもアルコール(エタノール)はカロリーが高いため、普通に考えれば摂取によって食欲が抑えられるはずなのだが、今回の研究結果によるとアルコールには脳内で食欲や飢餓状態を引き起こす神経を活性化させ、食欲を増進させる作用があることが分かったという。

また、マウスを用いた実験でも、空腹感を助長する「Agrp」という神経細胞がアルコールによって活性化することを確認できたそうだ。この神経細胞はマウスと人間とで共通だという。

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医療

「バイオレット光」に近視進行の抑制効果があることが発見される 59

ストーリー by hylom
どの程度差異があるのだろう 部門より

慶応大学の研究チームが、360〜400nmの「バイオレット光」に近視の症状(眼軸長伸長)の進行を抑制する効果があることを発見したと発表した(PC Watch慶応大学の発表)。

実験ではバイオレット光を浴びたヒヨコの近視進行が抑制され、またその目では近視進行を抑制する遺伝子「Early growth response 1(EGR1)」が上昇していることが確認されたという。さらに、バイオレット光を透過するコンタクトレンズや眼鏡を着用した人は、透過しないものを着用した人と比べて眼軸長伸長が抑制されていることも分かったという。

昨今普及しているLED照明や蛍光灯などにはバイオレット光がほとんど含まれておらず、眼鏡やガラスなどもバイオレット光をほとんど通さないという。これが世界的な近視の増大に関わっている可能性があるとも言及されている。

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政治

米トランプ政権、政府系組織に対しマスコミを含む外部への情報提供を一時停止するよう命じる 93

ストーリー by hylom
米国の中国化 部門より

米トランプ大統領が米政府系組織に属する研究者らに対し、箝口令とも言える指示を出したことが報じられている(Scientific AmericanBuzzFeed)。

米環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)や米農務省(U.S. Department of Agriculture、USDA)などが職員に対しメールで伝えたもので、これには組織での研究に関する情報提供や議論を組織外に対して行ってはいけないといった内容が含まれていたという。さらに、税金によって行われた研究の成果などに関するプレスリリース/ニュースリリースの発行や外部への説明などについては今後新たな通知が来るまで停止させる、という話もある。停止させる対象には写真や各種データ、ニュース、ソーシャルメディアへの投稿なども含まれているとのこと。

ただ、Scientific Americanによると、論文の投稿や、組織が認めたメディアへのインタビューに関しては許可されているようだ。

さらにトランプ政権は環境保護庁に対しては気候変化に関する情報を掲載しているWebページを削除するよう指示を出したことが伝えられている(Reuters)。こちらはReutersが環境保護庁の職員からの情報として伝えている。ただ、その翌日に気候変化情報ページの削除については延期されたとの報道も出ている(Science)。

そのほか、米バッドランズ国立公園の公式Twitterアカウントが投稿した地球温暖化に関するツイートが、その後削除されるという事件も発生した(BBC)。この事件後、政府系組織の「非公式」Twitterアカウントが次々と登場しているという。

なお、トランプ大統領は軍事や国家安全、公衆安全関連以外の政府関連機関の労働者雇用を凍結させる大統領令への署名も行う予定だそうだ。これにより、政府機関での科学関連研究は大きく制限される可能性がある。

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サイエンス

「金属水素」、ハーバード大学がついに作製成功 68

ストーリー by hylom
エネルギー革命を起こせるか 部門より
acountname 曰く、

ハーバード大学の研究者らが、金属水素の作製に成功したと発表した(Science誌掲載論文ハーバード大学の発表Phys.orgGIGAZINE)。

水素は周期表の上ではアルカリ金属が含まれる第1族に属しており、高圧をかけると金属化するだろうという予想は昔からされていたものの、これまで誰も作製に成功していなかった。今回ハーバード大学のD. Cabot教授らのチームは495GPaという超高圧をダイヤモンドアンビルセル(高圧力を印加する装置)間に掛けることで気体分子状水素を圧縮し、原子状の金属化水素を生成した。アンビルセルの作り方もかなり工夫されており、高圧の水素がダイヤに浸み込んで脆弱にならないようにアルミを挟むなど手間を掛けている。

超高温・高圧で作ったダイヤモンドが常温でもその性質を保つように、金属水素もまた、常温で安定である可能性が高い。また常温超伝導体である可能性も示唆されている。金属水素を燃料として扱うなら、たとえばこれまでのロケットの燃焼時間が450秒だったものを一気に1700秒に引き上げられ、惑星間探査が格段に楽になる可能性がある。

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サイエンス

ジャイロイド構造のグラフェン、鉄の4.6%の密度で強度は10倍 77

ストーリー by headless
軽量 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

MITの研究チームがグラフェンを用い、軟鋼の4.6%の密度で10倍の強度を持つ多孔質の立体素材を設計したそうだ(論文MIT Newsの記事)。

この素材は熱と圧力を加えてグラフェン片同士を結合し、多孔質のジャイロイド構造にしたものだ。現在知られている中で最も軽く、強い素材の一つだという。強度は3Dプリンターで作成したプラスチック製のモデルによるシミュレーションで測定しており、密度や壁(グラフェン片の部分)の厚みを変えたテストも行っている。その結果、密度を下げたときの強度低下は、ポリマーのフォーム素材よりも大きかったという。一方、薄い壁の素材は柔軟性があり、圧力をかけると徐々に変形するのに対し、厚い壁の素材は一気に壊れてしまう。

最近の研究ではグラフェンを使用した多孔質構造で空気よりも軽い素材を作成できると考えられており、飛行船などのヘリウムとの置き換え用途が期待されている。しかし、空気よりも軽くなるまで密度を下げると強度が不足し、真空のバルーン内に入れた場合は大気圧で潰れてしまう。そのため、こういった用途で実用化するには低圧のガスで満たすか、支持素材を追加する必要があるとのこと。

グラフェンを使用した立体素材はヘリウムの置き換え以外にも、さまざまな用途での利用が期待される。また、この構造はグラフェン以外にも応用可能だとみられている。

なお、空気より軽い強固な素材という事でSF作品の「ふわふわの泉」をイメージする人も多いらしく、作者の野尻抱介氏も「また一歩ふわふわの泉に近づいた」とツイートしている。

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宇宙

宇宙人が二足歩行で2本の手を持つ理由 118

ストーリー by hylom
合理的な生物の姿とは 部門より

SF映画に登場する宇宙人が人間に近い「頭1つ、手足2本ずつ」という形状なのは「予算と想像力」が理由だというが、実際に宇宙人が存在したとしたら、それは人間に近いような形状である可能性が高いという(ギズモード・ジャパン

記事では「地球上の生命は地球外からやってきたDNAに由来する、そのため宇宙人も同じような形状を持っているはず」という説や、「人間は現在の形状であるからこそ高度な知的生命体に進化できたため、地球外知的生命体も類似した部分を持っているはず」という説、「知的生命体は少なくとも左右対称の形であるため、その制約下では必然的に手足2本ずつの形状になる」といった説が紹介されている。

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ニュース

シカに交尾を試みるサルが確認される 39

ストーリー by hylom
羊に交尾を試みる人間の存在は…… 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

鹿児島県屋久島で、サルがシカに交尾を試みるという極めて珍しい場面が撮影されたとのことで、その事例が学術誌「Primates」で報告された(論文AFPBBITmedia)。

種が大きく離れた生物間での異種間交尾は珍しく、科学研究として記録されたのは今回がわずか2例目だという。撮影された写真や動画では身体の作りが違うためか実際の交尾には至っていないものの、サルがシカのお尻のあたりで腰を動かしている様子が確認できる。研究チームのマリー・プレ氏はAFPの取材に対して「曖昧さは一切なく、明らかに性行為だ」と指摘している。異種間交尾の科学論文は2014年にペンギンとオットセイの事例が報告されたのが世界初とのこと。

なお論文では、この行動の理由として、雄ザルが群れに属しておらず交尾相手が不足していたが、繁殖期を迎えてしまったため、と分析している。

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テクノロジー

超高速カメラを使って光の衝撃波を撮影することに成功 36

ストーリー by hylom
光のソニックブーム 部門より

米セントルイス・ワシントン大学の研究者らが、「光の衝撃波(マッハコーン」)を観測することに成功した(GIGAZINEEngadget JapanesePhys.org)。

衝撃波は、非常に速いスピードで移動する物体の周りに発生する圧力波であり、ソニックブームの発生原因であることで知られている。光でも同様の現象が発生することは予測されていたが、これを物理現象として実際に記録できたことは初めてだという。

実際に光速を超えて物体を移動させることは困難であるため、実験ではレーザー光を使って擬似的に光の衝撃波が発生したような状況を再現、それを毎秒1000億フレームの撮影が可能な超高速度カメラで撮影したとのこと。

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医療

「糸で回す円盤」のおもちゃをベースに作られた遠心分離機 42

ストーリー by hylom
そんなに凄い仕組みだったのか 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

スタンフォード大学の研究者らが、20セントのコストで作れ、手動で動かせる遠心分離機を開発したそうだ(TechCrunchNature Biomedical Engineering掲載論文Standord大学のニュース記事)。

紙の円盤に2つの穴を空け、そこにそれぞれ糸を通し、糸をねじってから引っ張ると円盤が回転する、というおもちゃからアイデアが浮かんだというもの。研究者らがこのおもちゃの回転速度を測ってみたところ、遠心分離機として使用するのに十分な速度だったことから研究が進められたという。

このデバイスはPaperfugeと名付けられ、血液からマラリア原虫を分離することにも成功しているという。

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日本

国産ロケットを敬遠する国内企業や防衛庁 38

ストーリー by hylom
ロケット打ち上げもサービス 部門より

sorae.jpの『防衛通信衛星で見える「宇宙開発の不都合な真実」』という記事によると、防衛省や国内企業は日本製の衛星打ち上げ用ロケットや衛星バスについて、あまり選択したくないと考えているようだ。

理由の一つはその価格で、国内打上げロケットは約20~30%、国内衛星バスは約15%程度割高だという。さらに、打ち上げスケジュールの柔軟性やバックアップ体制についても不足しているという話も出ている。

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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