インターステラテクノロジズの観測ロケット「MOMO」2号機、打ち上げ失敗 112
ストーリー by hylom
打ち上げ失敗はよくあることだが小ベンチャーだと予算的にきつそうだ 部門より
打ち上げ失敗はよくあることだが小ベンチャーだと予算的にきつそうだ 部門より
宇宙ベンチャー・インターステラテクノロジズが30日、観測ロケット「MOMO」2号機の打ち上げを行ったものの、その直後にロケットは落下、失敗に終わった(朝日新聞、毎日新聞)。
記者会見の様子をTweetしている大貫剛氏によると、メインエンジンのトラブルが原因と見られているとのこと。実験では確認できていないような現象が発生していたという。
燃焼室の脈動って (スコア:2)
どのエンジン系列も、一度は失敗して、経験則的な対応を入れて運用エンジンまで繋げて、機密ノウハウと化すって感じなのだけど、やっぱまだ完全な一般化と理論構築は出来ていないんだろうな。
Re: (スコア:0)
逆に言うと、車両の再発明って悪い言い方もできるいっぽう、本気で一から全てを作っていくつもりなのだろう、とも考えられる。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:5, おもしろおかしい)
> 車両の再発明
もしかして:車輪の再発明
#車両は毎年新しいものが何種類も出てると思います。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
> 同様のものを再び一から作るようなマネは企業ならまずしない
UNIX互換OSを一から作るようなマネをした学生さんがいたから今日の世界がある。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
Re: (スコア:0)
僕の考えた言い回しが理解できなくて悔しい!
って言われてももうちょっと注意喚起してくれないと単なる間違いにしか見えないよ
「車輪ならぬ車両の再発明」とかさ
Re:燃焼室の脈動って (スコア:5, 参考になる)
すごく雑な話になりますが、他人のロケットって飛ばないんですよ。
エンジンを買って動かせるのはある程度自前で設計開発と運用ができているところだけで、いくら産業が栄えていてもだめなんです。フォン・ブラウンの運用部隊に全権を与えるまで発射台上での爆発が止まらなかったアメリカとか、ロシアに第一段輸送を委託しても2回失敗している韓国が良い例だと思います。弾道ミサイルに繋がる技術なので借りて混ぜるとライセンスが複雑になるという問題もありますが、一から作らなければ飛ぶとは思えないというのが率直な理由なのではないかと思います。
一度作ってしまえばロケットエンジンは上段に転用できるので、大きな損にもならないですし。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:2, おもしろおかしい)
ソフト屋も中身がブラックボックスの高価なプロプラライブラリを上が買ってきてリンクしろ、なんで動かないんだ、って言われたら泣くよね。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
でもソースがあったら「エンジンのバグだ?ソースあるんだからバグ取れよ」って言われるんだよなあ…
#バグ報告投げても開発元の動き悪いし
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
実際いろいろ試してみて仕様書に書いてない癖を知らないと
使い物にならないことは少なからず有りますし……
単純で小規模なものは別として。
Re: (スコア:0)
でも中国も北朝鮮もロシアのロケット(ミサイル)をベースにしてるし、アメリカもドイツのミサイルを…。
インターステラはゼロから開発って聞いた。
本当かどうかは知らない。
ただ、JAXAがアドバイス的なことをしてるとも聞いた気がするが、インターステラか別の会社に対してだったか定かではない。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:5, 参考になる)
…ドイツのミサイルをベースに改造してうまく行かず、ドイツ人のチームを敷いてNASAを作ってますよね、ええ。
中国は火星探査機で知られる今のNASA JPLを設立した銭学森をトップに据え、ソ連に留学生を多数送り込んでいます。
ロシアはペーパークリップ作戦の余り物を受け取って使っています。恐ろしいことに歴史に出てくるのは全員がソ連人ですが。
成功しているのは暖簾分けばかりなのです。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:3, 参考になる)
各国の軌道投入できるロケット技術って、
ソ連→ロシア: ドイツから
アメリカ: ドイツから
フランス→欧州宇宙機関: ドイツから
中国: ロシアから
イギリス: アメリカから
インド: フランスから
イスラエル: フランスから
イラン: 中国から
北朝鮮: 中国から
日本(旧ISAS): 独自開発
日本(旧NASDA): アメリカから
ってことで、独自技術で衛星を打ち上げたのは日本(旧ISAS)だけじゃないですかね。
他はどれも元を辿るとドイツに行き着くという…
Re:燃焼室の脈動って (スコア:2, おもしろおかしい)
> 日本(旧ISAS): 独自開発
「独」って漢字が入ってるからわかるとおり、これもドイツ関連ですね。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
旧NASDAの液体ロケットも三菱が秋水のチームを戦後も温存していたから出来たというのもあるので、無理やりドイツと結び付ける事も出来なくもないかもしれない。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:3)
米国の固体ロケット技術って、ドイツ系なのか?
ソ連(ロシア)・中国系は、米国から盗んだ技術かも。
ソ連のロケット技術はツィオルコフスキーやコロリョフといった基盤の上にドイツのV2ロケット開発者を拿捕したのが起源ですね。
で中国ロケットの父である銭学森は世界大戦前にアメリカに留学、博士号を取得し(指導教官はカルマン渦のセオドア・フォン・カルマン)アメリカ国防総省の科学顧問になってます。(米軍に投降したフォン・ブラウンの尋問にも当たっている)で、ジェット推進研究所(JPL)の共同設立者となったのですが1950年、共産主義者との県議で逮捕され朝鮮戦争の米軍捕虜と交換で中国に引き渡されて中国でミサイル・ロケットの開発を指揮することになったのでまあなんというか、「アメリカのロケット開発者が中国人だった」というのが正しいでしょう。盗んだとか失礼なことは言わないように。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:3, 参考になる)
コンサルティング契約していますね
http://www.istellartech.com/archives/1003 [istellartech.com]
Re: (スコア:0)
ロケットエンジンの開発費ってやっぱ作っては燃焼試験、の繰り返しにカネがかかるのかな?
シミュレーションじゃわからないような細部が重要なのかしら。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:4, 参考になる)
2003年のでちょっと古いですが、JAXAのインタビュー記事です。
http://www.jaxa.jp/article/special/h2a6/essential_j.html [www.jaxa.jp]
やはり、実際に打ち上げてみないと何が起こるかわからないみたいですね。
当たり前の事なんでしょうが、これなんか見てもJAXAは失敗の原因を詳細に精査し、次につなげる事で、信頼性をあげている事が良くわかりますね。
http://www.jaxa.jp/press/2017/02/files/20170214_ss-520-4_01_j.pdf [www.jaxa.jp]
Re:燃焼室の脈動って (スコア:2, 興味深い)
当たり前の事なんでしょうが、これなんか見てもJAXAは失敗の原因を詳細に精査し、次につなげる事で、信頼性をあげている事が良くわかりますね。
http://www.jaxa.jp/press/2017/02/files/20170214_ss-520-4_01_j.pdf [www.jaxa.jp]
異常箇所を抽出し再現実験して報告というのを1ヶ月以内に収めているのがすごい。
見事な解析力。
ISTのFTAが見たいが、民間だから無理か。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:3, 興味深い)
それもあるのですが、シミュレーションって思ったより安くないですよ。
燃焼に関わる、流体・気体・固体現象を連結したシミュレーションはかなり難易度が高い=計算量が多いです。
車のエンジンの部品数・複雑度でも、一昔前はシミュレーションより試作実験の方が安かったぐらいですから。
それより1,2桁部品数が多いロケットのエンジンでは、まだ実用の域にならないのではないでしょうか。
Re:燃焼室の脈動って (スコア:1)
流体だけでもめんどくさいのに、それに熱・化学反応が入ってくる(下手したら応力も?)んだから
そりゃめんどいわなぁ
原因はメインエンジンとは限らない (スコア:1)
ちゃんと最後まで読みましょうよ。
Re:原因はメインエンジンとは限らない (スコア:1)
打ち上げ時の映像を見ていると、数秒間燃焼した後、突然、白煙を吹いて燃焼が止まってるんですよね。
# で、墜落。
これ、エンジン単体の異常というより、エンジンに燃料を送る系統が詰まったかなんかして燃料か酸化剤がエンジンに行かなくなっての墜落じゃないかと見えましたけど。
確か、金星探査機「あかつき」が2010年に軌道投入に失敗したときはスラスターの破損が理由で、その原因は、燃料系統のパッキンの劣化が引き起こした、燃料系統の凍結による異常燃焼だったと思います。
これにパターンが近い気がすごくするんですけどね…燃料や酸化剤の配管が予想を超えて冷却されて、燃料がエンジンに届かなくなり、推力を喪った。
Re: (スコア:0)
まあ、どっかで蝶がが羽ばたいたせいかもしれないしな。
Re: (スコア:0)
犯人は男とみられる。ただ、女という可能性もあるので、男とは限らない。
こうですかわかりません。
Re:原因はメインエンジンとは限らない (スコア:4, 興味深い)
どっちかというと風が吹けば桶屋が儲かる式に……
例えば電源電圧は28Vだと聞いて電熱器を設計したけども、後から65Vに変更になったのを忘れて量産してしまって、ともかくそのうち1個を手直しする時に持ち上げて落っことしたおっちょこちょいがいて、大事を取って交換して倉庫の隅に置いておいたらもったいないからと次に作った機械に取りつけられてしまって、その機械でリハーサルをやったら配管が曲がっていてガスが流れなくなっていて、仕方がないので夜のうちに電熱器で温めて追い出してやろうとしたら電熱器が壊れて温度がどんどん上がって火事になっていて、翌朝になってガスがすっかり抜けて冷たくなっているのでうん大丈夫だと太鼓判を押して、もう一回ガスを詰め直した時にはちゃんと動いているように見えていて……
それで地球-月遷移軌道の途上でタンクのミキサーを動かしたら焼け焦げたタンク内の液体酸素に火花が飛んで大爆発を起こした、アポロ13号という宇宙船があったじゃないですか。
さて、原因はミキサーのスイッチを入れたことでしょうか、それとも夜のうちにタンクを温めっぱなしにしたことでしょうか。もしかしたら、それはどっちも過程でしかないのかも……
Re: (スコア:0)
つまり、もったいない精神はアメリカにも昔から根付いていたということですね。
Re:原因はメインエンジンとは限らない (スコア:1)
Re: (スコア:0)
壊れたエンジンをJAMSTECに依頼して回収してもらう所からですかね。
堀江さん「先が見えない」 (スコア:0)
堀江さん「先が見えない」 打ち上げ4秒後に圧力ゼロ [asahi.com]
いや、余裕でもう見えてるっしょ
Re:堀江さん「先が見えない」 (スコア:3, すばらしい洞察)
2回連続失敗程度で何を言っているのか。
まったくゼロからの立ち上げなんだから何十回も失敗するくらいは考えておかないと。
出来ているものを売り買いしてきただけの人には理解できないのかもしれない。
Re:堀江さん「先が見えない」 (スコア:2)
10発分の観測ロケットの費用を集めてしまって1発目で成功してしまうと、それはそれで揉めそうですよね。
成功したら残りは衛星打ち上げ機に使いますと説明しても難解で集まらなそうだし。
Re: (スコア:0)
結末を通り過ぎちゃったら、先は見えないんだ。
ホリエモン (スコア:0)
北朝鮮のミサイル発射がつつがなく成功する前提でJアラート批判してたのに
自分とこ失敗してたらいかんでしょー
Re: (スコア:0)
いやいや、昔から国をかけて研究開発してるのとただの一企業の初期のロケットを一緒にしてはいけないでしょうよ。
前者は成功して当然ぐらいあるけど後者は失敗してナンボだし。
Re: (スコア:0)
北朝鮮のテストでJアラートを鳴らしたのは落ちてくるかもしれないからってのが建前。
国がやってるとか民間がやってるとは関係ない。
北朝鮮のミサイルよりも品質や精度が悪くて、本当に頭の上に落ちてくるようなホリエモンロケットが打ち上げられる場合こそJアラートが必要だよね。
もちろんJアラートを鳴らしたのは危機感を煽るためだっていうんならホリエモンロケットでJアラート鳴らす必要はないんだけどさ。
Re: (スコア:0)
そもそも国内から発射されて国内に落ちるロケットはJアラートが鳴る対象になるのかな?
Re:ホリエモン (スコア:3, 参考になる)
安部がーの嘘つきが出たぞーw
Jアラート(全国瞬時警報システム)は最初っから災害だけじゃなく弾道ミサイルなども対象に含まれとるわ
この資料なんか平成17年(西暦2005年)だぞ
http://www.fdma.go.jp/html/intro/form/pdf/kokumin_050628_s4.pdf [fdma.go.jp]
Re: (スコア:0)
むしろ「武力攻撃事態等~に関する法律」がトリガになってるから災害がある意味おまけ
Re: (スコア:0)
何を観測するのか? (スコア:0)
ちょっとwebで調べてみても何を観測する観測ロケットなのか分からない
そもそも観測ロケットの打ち上げ実験って何?
ロケットの打ち上げ実験と何が違うのか?
Re:何を観測するのか? (スコア:2)
高層大気で電波がどう伝わるか観測するとか、風がどう変わるか観測するとか、用途は色々ありますけども、ロケット開発の文脈では「第一宇宙速度には達さないが軍用でもない、練習用の弾道ロケット」くらいの意味ですね。実験の規模感が伝わります。
Re:何を観測するのか? (スコア:1)
高知工科大学のサイトを確認の事。
Re:何を観測するのか? (スコア:3)
そりゃ、研究っていうのは全部補助金目当てですよ。発売して半年一年で利益が出るものは研究じゃなくて商品企画って言うんです。
それでも先行して権利を押さえたり分野の専門家を大量に養成したりしておくと、国くらいの規模で三十年単位くらいの時間で見て
莫大な税収に繋がりますから、主に国が出資するわけです。
Re:何を観測するのか? (スコア:2)
砂袋を載せるよりはモニタリング衛星を載せた方が、衛星担当者との折衝が発生したりワークフロー確立にも有効です。
せっかく衛星を載せるなら、万一正常に打ち上がっちゃった時のために、科学観測機材くらい載せといてもいいじゃないですか。
かくして(衛星打ち上げ)ロケットには一発目から安い科学観測衛星が載ります。大学で作った衛星だったり、軍関係の腕慣らし衛星だったりすることもあります。
関係者の主観として安いとは限りませんし、衛星である以上は社会的意義とか高い性能とか一通りの説明は付けますが、業界の行く末を占うペイロードが載るってことはないですよ。
原因は (スコア:0)
TARS を載せていなかったからだな
https://ja.wikipedia.org/wiki/ [wikipedia.org]インターステラー
Re:安上げるための全段ロケットなんだろうけど (スコア:1)
インターステラのロケットはガス推しでターボポンプは使ってませんよ。
Re:安上げるための全段ロケットなんだろうけど (スコア:1)
ヘリウムガス使ってるんでしたっけ?
Re:安上げるための全段ロケットなんだろうけど (スコア:1)
飛行機からの空中発射というのはJAXAもやりたいみたいですね。
1段目と考えると高度や速度の面でジェットでは力が足りないですよね。
それにインターステラの目指す低コストロケットにはなり得ないし。