月面に着陸したJAXAの小型月着陸実証機SLIM、太陽電池が電力を発生しないトラブル 151
ストーリー by headless
着陸 部門より
着陸 部門より
JAXA は 20 日、小型月着陸実証機 (SLIM) の月面着陸を確認した
(プレスリリース、
着陸ライブ・記者会見動画)。
着陸が確認されたのは日本時間 1 月 20 日 0 時 20 分 (19 日 15 時 20 分 UTC)。着陸後の通信は確立しており、月への降下途中に分離した小型プローブ (LEV) からの電波も受信できているという。一方、太陽電池は電力を発生していない状況であり、バッテリーモードでの活動は数時間しか持続できないとのこと。ただし、他の機器が健全な状態にあって太陽電池のハードウェアのみが故障したとは考えにくいため、今後 1 か月の間に太陽の角度が変わることで電力が発生して再び活動可能になる可能性もある。
SLIM は着陸試行時に予定通りの軌道を描いており、目標としていた 100 m 精度のピンポイント着陸はほぼ成功したと考えられるが、正確な情報の分析には 1 か月ほどを要するとのことだ。
着陸が確認されたのは日本時間 1 月 20 日 0 時 20 分 (19 日 15 時 20 分 UTC)。着陸後の通信は確立しており、月への降下途中に分離した小型プローブ (LEV) からの電波も受信できているという。一方、太陽電池は電力を発生していない状況であり、バッテリーモードでの活動は数時間しか持続できないとのこと。ただし、他の機器が健全な状態にあって太陽電池のハードウェアのみが故障したとは考えにくいため、今後 1 か月の間に太陽の角度が変わることで電力が発生して再び活動可能になる可能性もある。
SLIM は着陸試行時に予定通りの軌道を描いており、目標としていた 100 m 精度のピンポイント着陸はほぼ成功したと考えられるが、正確な情報の分析には 1 か月ほどを要するとのことだ。
異様に高すぎる日本の成功基準 (スコア:5, 興味深い)
日本人の反応は概ね失敗したと思っているけど、海外では成功と捉えている。
世界で4番目に成功したとされているインドも着陸はしたけど、同じく充電出来ずにすぐに活動停止したけど成功事例になってる。
完璧な成功じゃなかったのは本当だけど、日本が月へのアクセスが出来たくらいは素直に喜んでも良いのになと思った。
悔しい失敗があるなら次回の成功へ繋げられたら良いのだけど、今回の失敗から無駄使いの声が出ているのは本当に残念だ。
Re:異様に高すぎる日本の成功基準 (スコア:1)
成功基準が高いんじゃない、失敗基準が高いんだ
諸悪の根源はこの減点式評価だと思う
あと、他者へのマウント欲求(承認欲求みたい?)。
失敗したとか、弱みが露わな者に対してはマウントが取りやすい。
Re:異様に高すぎる日本の成功基準 (スコア:1)
大変残念なんだけどSLIMは月面へピンポイントで着陸する「だけ」が目的の宇宙機なんだなあ。
予定された探査なんてものはなく、小型ローバーの動作確認なんてのはまあ、おまけだ。と言うかただ積んでいっただけだ。
陰にならんところへ着陸する技術なんかは今後の課題になるだろうけど、SLIMの目的としては成功だよ。
絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:3, すばらしい洞察)
準備にやたら時間がかかった上になぜか沈んだ雰囲気の記者会見。記者もネットでの袋叩きを恐れてか「成功したのにもっと喜ばないんですか?」と聞くのが精一杯の模様。「失敗」という言葉を使うものはロケット開発の足を引っ張る仇敵であるから「太陽光パネルの起動には失敗しましたが…」と素直に言えない、みたいな空気が作り出されていて非常によろしくない。
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:5, 参考になる)
周囲が1分の失敗も許容できないから、こういう会見にせざるを得ない。
開発側としては、ミニマムサクセスどころかフルサクセスまで達成できてそうなんだけど、当日の会見の時点ではまだ計測中でフルサクセス達成とは言い切れなかっただけで。
試験結果が出てないのに、成功したともしてないともまだ何とも言えない。
今回のプロジェクトはあくまで自立航法で高精度に月面着陸させるのが目的なので、着陸後の探査はおまけです。
太陽電池パネルはエクストラサクセスには必要かもしれないけど、それこそ120点取れないと失敗ですと言って責めるようなもの。
ミニマムサクセス:月面着陸を実施して、小型探査機で高精度着陸するのに必要な要素技術の検証を行う
フルサクセス:精度100m 以内の高精度着陸が達成されること
エクストラサクセス:高精度着陸に関する技術データ伝送後も、一定期間の月面活動を継続すること
詳細はこちらをどうぞ
https://fanfun.jaxa.jp/countdown/xrism-slim/files/SLIM-presskit-JP_2310.pdf [fanfun.jaxa.jp]
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1)
事前に成否の判定基準を設けているならば、現時点でエクストラサクセスを達成できてないから失敗、失敗と騒ぐのは早計だな
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:2, 参考になる)
いや、「成功したのにもっと喜ばないんですか?」に対して会見で正直に答えてたじゃない。
要約すると速くミッションに戻ってデータ解析したいから会見早く終わらせてくれとか、気になって仕方ないから喜んでる場合じゃないとか。
正確な位置に自律着陸させるのが目的のミッションなんだから、データ解析してみないと結果分からない。
地上から望遠鏡で位置確認できるわけでもないので。
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1)
成功かどうかについては事前にサクセスクライテリアが作られていたようだけど。
空気とかいう感覚的な話は、個人的にはまあ勝手に言ってろという感じかな。直接的な当事者じゃないから。
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1, すばらしい洞察)
そりゃ、失敗なんて言ったら、「税金の無駄遣いガー」と叩かれるから。
事業仕分けで、科学技術予算をバッサバッサ切って国民の喝采を浴びた精神的悪影響が今でも残っているのでは?
つまり、悪いのは日本の国民自身。
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1)
戦時中にやたらと戦意を煽るような記事を書いたのも、政府の圧力以前に読者がそういう記事を望んでいたからのようだし
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:2, すばらしい洞察)
でも、一応当時(日本の)民主党が政権取ったのですから、「科学で一位でなくても良いのではの件を褒め称えた人たち」の方が、あなたより多数派であったことは認めるしかありません。
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:2, 興味深い)
ぶっちゃけ あの件を都合よく切り取って加工までして いまだにあげつらう人の方が
某自民党の首相経験者の発言とかだと全体の文脈を見ろとか言う人と同一っぽいのがまた どうにも
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1)
二番じゃダメなんですかを批判する人は仕分けの議事録を読まずマスコミに踊らされたバカが大半なので
まだ読んだことないなら議事録読んでみるといい
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9283589/www.cao.go.jp/sasshin... [ndl.go.jp]
p14-16 あたり
Re:絶対に失敗と言ってはいけない24時 (スコア:1)
事前に明確に目標設定されているものを無視して、「お気持ち」だけで判定するのはどうにかして失敗ということにしたいとしか思えない。
ミニマムサクセス以外は達成の成否は不明だから良かったともダメだったとも評価するのは性急すぎる。
Re:ちょっと前までマスコミがなんでも失敗失敗言ってた反動 (スコア:3, 参考になる)
微妙に違うかな。
ミニマムサクセスは着陸を実施することまでで、高精度に着陸成功まで行ってればフルサクセスに相当する。
一次情報は #4596676 のリンク先にある。
今回のミッションの主目的は航法システムの開発。
LIVEのはお通夜ムードというより、まだ結果が出てないので何とも言えないだけだと思うよ。
地上から月のどこに着陸できたかリアルタイムに観測する手段は無いし、航法システムの結果も探査機のデータを解析しないと分からない。
入試を受けて手ごたえは感じたけど、合格発表待ちの状態とでも言うか。
Re:ちょっと前までマスコミがなんでも失敗失敗言ってた反動 (スコア:1)
正式発表にぜひ含めてほしい点は、
着陸の瞬間に、テレメトリ画面で、スラスタとメインエンジンが数秒間、全開になり、
加速度(実測値)が0m/秒秒、角速度がX,Y,Z軸とも10〜40度/秒(どの表示も振り切れてた)になってた理由。
テレテトリの問題なのか、それとも本当にフルスロットルで、加速度0(自由落下)、くるくる回転してたのかどうか。
Re:ちょっと前までマスコミがなんでも失敗失敗言ってた反動 (スコア:1)
テレメトリの時刻で、2024-01-19 15:19:50から15:20:15あたり。
現実なのにハリウッド映画で良く有る展開みたいだな…… (スコア:3)
最終決戦の時に最初に考えてた作戦が使えなくなって、プランBを採用せざるを得なくなる……とか……。
着陸ライブが面白かった (スコア:2, 興味深い)
YouTubeで月着陸ライブしてたけど、テレメトリーの画面映して、JAXAの人が解説してくれてて面白かった。
着陸するまでは、饒舌に解説してくれてたけど、着陸してから無口になっちゃった。
テレメトリーの画面上で、SLIMが着陸した後の姿勢が、ひっくり返りそうになってるように見えるけど
実際はどうなんだろう。
コメント欄で「転がってね?」とか「刺さった?」とか言われてるし。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:2)
なってるっていうか勢いよく行って跳ね返って頭から刺さって太陽に背を向けているのはみんななーんとなく分かっていて…
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
月面までの高さ検知って、どれくらいの精度でできているんでしょうね...
小惑星の時も、今回も、高さの測定で失敗しているように見えます。
どうやって高さを読んでるんだろう。
高さが正確にわからないと、カメラで地表の様子がわかっても
移動距離が計算できないだろうし。
地表 5m でのホバリングができていなかったようにも見えます。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
マイクロ波のレーダーとレーザーレンジファインダ積んでます。
高度30m以下はレーザーレンジファインダを利用して、そちらがメインでしょうね。
精度は、論文が有るみたいね。
https://cir.nii.ac.jp/crid/1522543656132962048 [nii.ac.jp]
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
擬人化して絵面を想像するとなかなかにコメディーですね。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:2)
たまたま着陸開始から会見終了まで実況を見てたんですが、まあ異様な雰囲気でしたよ。報道関係者もH3失敗報道の失敗は繰り返したくないし、能登半島地震の感情を和らげるような吉報がほしいし、ISASの方も仮に実情としては若手が調子乗って案の定コケやがった(物理)状況だとしても責任転嫁して晒し者にできる状況ではない、みたいな一種の共犯関係が成立してたんじゃないですかね。
あえて圧力として表現すれば、世界一の科学技術大国ニッポンというイメージに疑義を付けられることを許せない世論一般からの不寛容の力がかかってるのかなと思います。それが一概によいのか悪いのかはよく分からないですね。
# 朝4時に相模原に放り出されて報道の人はどうしたんだろうか…
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
着陸したら何も言うことないだろ 発表俟ち 確認とれてないこと、うかつにはしゃべれないだろ
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
あのテレメトリの画面が、Grafanaで作られてるのが興味深かった。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:2)
この機体は確かにドラム缶を横倒しにしたような姿勢が正常なんですけど、各所の放送に出てたテレメトリ画面を見る限りだと頭から刺さってるんですよ。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
それが読み取れるほどのテレメトリ画面(管制室のオペレーターが見ているものと同じらしい)が公開されているたのがすごいよな。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:2)
そうか、アンテナが頭の近くから突き出してるから、アンテナが奇跡的に上手いこと折れ曲がってるか月面に上手いこと反射でもしていない限りは電波が切れているはずなんですね。なるほど。
Re:着陸ライブが面白かった (スコア:1)
別ACだけど、転がったり刺さっていても、
アンテナが3本有るから無事な奴経由で送ってきてる可能性はあるかと。
https://www.jaxa.jp/projects/sas/slim/index_j.html [www.jaxa.jp]
サイトの一番上の写真の1,5,11時方向にある、白いとんがりコーンね。
まずはめでたい (スコア:2)
いやぁうまく行ってよかったね
せっかくだからといろいろ詰め込むからなかなか全部とはいかんね
しかしそれは仕方ないとしてももうちょっとこう演出考えてもいいと思うんだ
JAXAの中継、2時間ぐらい地味な画面だったよな
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:2, おもしろおかしい)
月にLPSが必要だな。
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:1)
たぶんLunaのLと言いたいんだろうけど、Gに「地球」の意味はないよ?
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:3)
Globalいうとるやろがい。
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:2)
地球以外の天体を globe とは言わんですよ。
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:3, 参考になる)
global という単語は、globe(地球) が形容詞化されたもの。
なので、「地球」の意味はあるんだ。
単語が生まれたのは19世紀のフランスで、広まったのは20世紀。
案外新しい単語らしいよ。
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:2)
原理的に言って六分儀は位置の特定に用いることができるということは、スラスターを噴射しながらリアルタイムで100mの位置決定精度を維持できるということを必ずしも意味しないので…
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:1)
月の昼間の場所に降りたのだから月面が明るすぎて恒星は見えないと考えた方がいい
そしてSLIMの活動期間はずっと昼間
だから六分儀があると考える方がおかしい
うじゃうじゃ
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:1)
空は真っ暗だけど、星が見える感度だと月面で反射された太陽光でカメラが焼き切れます
搭載されてるカメラは昼間の月面を撮影する想定だろうから、星はまったく写らないでしょう
うじゃうじゃ
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:1)
対馬の巨大アンテナは無駄だったというんですか!?
#まあ、時代が悪かった
Re:正確な情報の分析には 1 か月ほどを要する (スコア:1)
広い月面のどこに落ちたのかもわからないってな話ではなくて
SLIMが目標のクレーターにむかって降下していったのは地上からの観測でわかってるんですよ。
問題は「目標地点から100m以内に着陸」という計画を達成できたのかどうかを知りたいという話です。
天測では理論値が出せたとしても精度として不足です。
んで、SLIMは着地の直前まで航法カメラで月面を撮影しながら(地文航法によって)降下してますから、
電池切れの前にその画像データを送信できていれば、かぐやで撮影した月面図と突き合わせて位置は出せるのではないかと思います。
Re:先知恵? (スコア:3, 興味深い)
たぶん今のSLIMは転がった時のことは考えてないですよ。なぜなら、SLIMの機体設計というのは
・セレーネB: 普通の着陸脚を持った大型の月探査機。予算が降りず中止。
・SLIM当初設計: 限られた予算で月着陸するための小型探査機。全周に太陽電池パネルを貼っていた。
と変遷した上で、最終的にさらに機体重量の効率化のために今の太陽電池パネルの設計になったから。
機体の向きが異なる場合の対策というのは、まさにこの最初は検討していたけど、予算や重量の制約から取り払った機能かと。
Re:先知恵? (スコア:1)
当初設計では全周に太陽電池パネルを貼っていた点については記者会見でも質問があったな。なかなか苦しい言い訳に終止している印象だった。まあカネがないのが悪いと言われたらどうしようもない
Re:あと知恵 (スコア:1)
稼働予定時間が当初から数日を予定しているSLIMにはちょっと仰々しすぎるかと
※SLIMは正確な場所への着陸の実験機です
Re:あと知恵 (スコア:1)
元々探査は目的じゃなく、着陸までのデータ送ったら完了ってミッションだからね。
すぐ切れると言うか、データ送信までの数時間持つように設計されてるだけかと。
Re:あと知恵 (スコア:1)
そもそもピンポイント着陸に特化した機体でろくに観測機器を搭載してないから長期間稼働してもやることがない。
予定通り太陽電池が発電できたとしても月面で直射日光を浴び続けることになるので
数日で温度上昇で動けなくなる計画だった。
機体重量が重くなればそれだけ着陸自体の難易度も上がるし、
今回は低予算、低重量でピンポイント着陸だけは達成しましょうってミッション。
Re:シャープ... (スコア:2)
このSLIMは9月から3ヶ月半くらいかけて月まで飛んでるので、その太陽電池も出番なしではないですよ。
Re:もう数時間は経ったけど (スコア:1)
LEV-1,LEV-2は(ちゃんと動いていれば)着陸後に自律移動可能ですよ
1はホッピング、2は変形して車輪
https://www.jaxa.jp/projects/files/youtube/sas/20220315_slim_lev_docum... [www.jaxa.jp]
まあどちらもとっくに想定稼働時間は終わってますが
Re:もう数時間は経ったけど (スコア:2)
アンカーを2本くらい投げ落としてそれに引っ張られる形で落ちて行ってローリングを防止、ついでに着陸後は先端部のおもりもリモコンロボとして動く、とかだと無駄がなかったり…しないかな。
Re:もう数時間は経ったけど (スコア:1)
LEV-2の説明に「SLIM探査機本体や周辺の画像をLEV-1へ送信(約2時間の活動)」とあるな。
映像みられないのかな。