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13606248 story
サイエンス

オウム真理教死刑囚によるVXガスの連名論文が学術誌に掲載 49

ストーリー by hylom
歴史には残しておいてほしい 部門より

オウム真理教の元信者であり、「坂本弁護士殺害事件」の実行やサリン、VXガスなどの製造に関わっていた中川智正死刑囚が、米コロラド州立大名誉教授のアンソニー・トゥー氏と連名でVXガスに関する論文を執筆、日本法中毒学会の学術誌「Forensic Toxicology」電子版に掲載された(毎日新聞論文)。

論文タイトルは「Murders with VX: Aum Shinrikyo in Japan and the assassination of Kim Jong-Nam in Malaysia(VXガスによる殺人:日本のオウム真理教とマレーシアでの金正男氏殺害事件)」。トゥー氏は毒物や化学兵器の研究で知られており、オウム真理教に対する捜査にも協力していた。氏はVXガスを兵器として利用するために製造していたオウム真理教や、同教団が起こしたサリン事件について興味を持ち、中川死刑囚とたびたび面会を行っていたという(ハフィントンポスト)。

13606340 story
地球

ドジョウが準絶滅危惧種に指定される。将来は絶滅危惧種になる可能性も 65

ストーリー by hylom
輸入物もあるので食べ控えという感じではなさそう 部門より

環境省が5月22日、絶滅の恐れのある野生生物の種のリストである「環境省レッドリスト2018」を公表した(環境省の発表)。

カテゴリーが変更された種としてはウスアカヒゲシマハヤブサが「情報不足(DD)」から「絶滅(EX)」に変更されたほか、国外産ドジョウや外来種のカラドジョウとの交雑や競争によって減少のおそれがあるとされていたドジョウが「情報不足(DD)」から「準絶滅危惧(NT)」となっている。

13606197 story
サイエンス

査読付き論文誌に「タコは宇宙から来た遺伝子を取り込んで進化した」 という内容の論文が掲載される 61

ストーリー by hylom
トンデモではないけど限りなくトンデモ? 部門より

宇宙から来た生命が地球上に存在する可能性について論じること自体は珍しいことではないが、その多くは科学的な根拠に乏しいまま議論されていた。ところが、このたび「タコは宇宙に由来する遺伝子を取り込んで進化した」と主張する論文が査読付きの論文誌であるProgress in Biophysics & Molecular Biology誌に掲載され物議を醸している(Science Alert)。

この論文の著者には一定の業績をもつ研究者も含まれており、内容としては「宇宙において隕石が生命を広め、隕石が地球に生命の起源となるものを運んで来たことで地球上の生命は生まれ進化していった」と言う主張を真剣に論じているようだ。また、「地球上の生命が隕石によって運ばれて来たウイルスを取り込むことで新たな進化の方向性が生まれた」との主張もあると言う。

論文ではタコやイカなどの頭足類について、これらの遺伝子には生命が宇宙から来たと言うことを示すようなサインが存在すると主張している。しかし、これらはどれも推測に過ぎず、主張を裏付けるような明確な証拠などは示されていない。

ちなみにタコの遺伝子については、2015年に全ゲノム解読が完了しており、非常に特徴的な構造をしていることが分かっている(沖縄科学技術大学院大学)。なお、論文が掲載されたProgress in Biophysics & Molecular Biology誌は学術雑誌を多数出版しているELSEVIER社によって発行されている学術誌であり、一定の信頼性を持つとされている(同誌のインパクトファクターに関する情報)。

13606192 story
サイエンス

ネッシー伝説終わりの始まり。ネッシーのDNAを探す調査が開始される 19

ストーリー by hylom
何が出てくるか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

英北部スコットランドにあるネス湖の怪物ネッシーは伝説的な存在だ。何百年もの間、深みの中に怪物が潜んでいると信じてネス湖に訪れる人も多い。しかし、その伝説も近いうちに終わるかもしれない(AP通信EngadgetSlashdot)。

ニュージーランド・オタゴ大学の研究チームが、水中の生物の皮膚の断片や尿などのサンプルを採取してDNA調査を行い、そこから水中に住む生物の情報を調べると言う「eDNAサンプリング」と言う手法でネス湖の環境を調査する計画を行なっている。ネッシーの発見を目的としたものではなく、あくまで湖の環境調査が主となるが、もしここで未知のDNAが発見されればそれがネッシーが存在する可能性を示すこととなる。

13606176 story
宇宙

宇宙最速で成長しつつある超大質量ブラックホール 43

ストーリー by hylom
モンスターボールではない 部門より
maia曰く、

オーストラリア国立大学の研究チームが、宇宙最速(知られている中では)で成長しつつある超大質量ブラックホール(通称モンスターブラックホール)を発見した(The Archaeology News NetworkABC)。その質量は太陽の200億倍以上で、100万年で1%増加、二日で太陽相当の質量を飲み込んでいる。ビッグバンの12億年後に出現したと考えられる。仮に銀河系の中心にあると仮定すれば、銀河系全体の明るさの数千倍も明るく、地球ではブラックホールが放つX線で生命の存在が不可能になるという。

なお、当該ブラックホールは赤方偏移しており、120億光年の距離にあるので、地球への影響はない。

13605637 story
国際宇宙ステーション

ISSの船外活動にGoProを持って出た宇宙飛行士、SDカードを入れ忘れて撮影できず 79

ストーリー by hylom
あるある 部門より
headless曰く、

国際宇宙ステーション(ISS)で16日、NASAのドリュー・フューステル宇宙飛行士とリッキー・アーノルド宇宙飛行士による船外活動が実施された。フューステル宇宙飛行士は作業の合間にGoProを使用した撮影を計画していたのだが、SDカードを入れ忘れてしまったようだ(ScienceAlertRegister動画)。

船外活動中、フューステル宇宙飛行士はヒューストンのバリー・ウィルモア宇宙飛行士にGoProの質問をする。「ボタンを押すと"No SD"と表示されるのはどういう意味だろう。録画に必要という意味か?録画中は赤いランプが光るはずでは?」とフューステル宇宙飛行士。

長い間があき、本来の任務を遂行中のアーノルド宇宙飛行士の作業内容に関する通信が優先される。話がGoProに戻ってからの会話は以下のような内容だ。

バリー:カードが入っていて撮影中なら赤いランプが光ると聞いた

ドリュー:じゃあ"No SD"と言われたら、どういう意味だ?

バリー:カードがないという意味だと思う。ちょっと待て、確認する

—間—

ドリュー:これはしまっておいたほうがいいかな

バリー:(すかさず)それがいい!

撮影は結局できなかったが、船外活動自体は無事に成功した。次回の船外活動は6月14日。今回と同じ2名で実施する予定となっている。

13605456 story
サイエンス

磁性体中で電流を曲げることで温度変化が発生する「異方性磁気ペルチェ効果」の観測に成功 17

ストーリー by hylom
なぜ今まで観測されていなかったのだろう 部門より

物質・材料研究機構(NIMS)と東北大学が、「異方性磁気ペルチェ効果」の観測に世界で初めて成功した(発表資料NHK)。

異なる2つの金属を接合して電流を流すと、接合点で熱の吸収や放出が発生する。これは「ペルチェ効果」と名付けられており、吸収・放出される熱量は電流およびペルチェ係数と呼ばれる物質毎に異なる係数で決定される。今回観測された異方性磁気ペルチェ効果は、磁性体においてこのペルチェ係数が磁化の角度に依存して変化すると言うもの。例えば磁化が電流と平行な場合と直行している場合とではペルチェ係数が変化する。

これを利用すると、磁性体中の磁化の分布を変えるだけでペルチェ係数が異なる物質を接合したような状態を作り出すことができ、そこに電流を流すことで発熱・吸熱を発生させることができると予測されていた。

今回研究グループはニッケルをコの字型に加工して一様に磁化させることで、場所によって磁化の方向が異なる状態を作り出し、そこに電流を流した。その結果、コの字型の角の部分で温度変化を観測することができたという。

この現象は50年前に予測されていたものの、今まで観測されてはいなかったそうだ。

13605446 story
テクノロジー

産総研、「痩せるホルモン」を分泌させる物質をミドリムシから製造 37

ストーリー by hylom
夢の物質か 部門より
acountname曰く、

産業技術総合研究所(産総研)が、「痩せるホルモン」を分泌させる物質をミドリムシから作製し、これがメタボリックシンドロームに関連する指標を改善する作用を持つことを確認したと発表した

ミドリムシの中で作られる「パラミロン」という物質は植物で言うところのセルロースにあたるもので、ブドウ糖がおよそ2000個つながったもの。ミドリムシの細胞の中に乾燥重量で80%も作られ収量も多く、糖鎖の長さも揃っていて純度ほぼ100%と言う特徴がある。

このパラミロンのままでは水に溶けないのだが、カチオン化することで水溶性にできる。これをネズミに食べさせたところ、痩せるためのホルモンである「GLP-1」の分泌が3倍ほど増え、5週間ほどで内臓脂肪量が35%ほど減ったという。

胆汁は腸に流されてからまた腸で吸収されて再利用されているのだが、カチオン化パラミロン(HTAP)はこの胆汁に結合して再吸収させないため、体は胆汁を作る材料(コレステロール)を多量に消費しなければならなくなる。また、腸のL細胞がHTAPに反応してGLP-1を生産、そのGLP-1がインシュリン分泌を促進させたり食欲を抑制させたりする(満腹感が得られる?)ために結果的に痩せていくということだそうだ。

# 胆汁が多いと便が真っ黒になりそう

13603877 story
地球

人間の取水活動で地球上の淡水の分布は変化している 31

ストーリー by hylom
人間の力 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

NASAの科学者らが、地球観測衛星の測定データを使って世界中の水の供給源の変化を追跡した。その結果、多くの場所で人類が水域図を劇的に変えきたことが分かった(DesertSunSlashdot)。

研究チームは、人工衛星GRACEが14年間観測してきた地下帯水層、土壌、雪、湖および河川の水といった淡水の増減や総量の地域ごとの変化を分析。これに加えて降水量の傾向やそのほかのデータも加えて世界の水の採取量や大きな水の損失の原因を特定した。

その結果、カリフォルニアや中国といった水量の大きな変化が起きている34地域の「ホットスポット」のうち、約3分の2は農業地域での地下水の過剰なくみ出しなど人間の活動が関連している可能性があることが分かったという。

NASAのジェット推進研究所の共著者であるJay Famiglietti氏は、「人間の行動は淡水の可用性を変化させています。私たちは地下水の過剰使用は気候変動の原動力ではないかと見ています」と述べている。

13603102 story
地球

大気中フロン11濃度の低下が鈍化、東アジアで違法排出か 14

ストーリー by hylom
どこの国だ 部門より

オゾン層破壊効果のある化学物質「CFC-11」の排出量が増加しているという(BBC)。

問題とされている「CFC-11」はトリクロロフルオロメタン、フロン11とも呼ばれる物質。オゾン層破壊物質の規制を行うモントリーオール議定書の規制対象であり、製造禁止とされている。この規制によって大気中に排出されるCFC-11の排出量は減少していたが、研究者らによると2012年以降はCFC-11の大気中濃度の低下が鈍化しているという(AFP毎日新聞)。

また、観測データからは東アジアでCFC-11の違法な排出が行われている可能性が高いことが分かっているそうだ。

13602838 story
宇宙

中国の民間企業、衛星ロケット打ち上げに成功 21

ストーリー by hylom
豊富なリソースはうらやましい 部門より
maia曰く、

17日、中国の民間企業OneSpace Technology(零壱空間)のロケットOS-X(全長9m、固体燃料)が中国北西部の基地から打ち上げられ、衛星の軌道投入に成功したようだ(ロイターCNN)。

OS-Xは100kgの衛星を高度800kmの周回軌道に投入する能力があるという。OneSpaceは北京に本社がある2015年創業のスタートアップで、ロケットの開発はたった1年で独自に行ったというが、真相は微妙なところ。同社は当然ながら小型衛星の打ち上げビジネスを早速展開する予定で、2019年には10件のミッションが入っているという。

なお中国には、ロケット開発のスタートアップがほかにも少なくとも2社、小型衛星開発会社が20社以上あるらしい。

13601561 story
SNS

このサウンドクリップ、なんて言ってる? 54

ストーリー by headless
論争 部門より
写真に写ったドレスの色やスニーカーの色が論争の種となるソーシャルメディアだが、今度はサウンドクリップが何と言っているかで意見が二分されている(The Next Webの記事V3の記事The Vergeの記事Mashableの記事)。

元はRedditに投稿されたもので、Twitterに転載されて論争が拡大したようだ。クリップでは「Yanny」「Laurel」のどちらに聞こえるかという質問になっているが、また別の言葉に聞こえるというコメントもみられる。パラメトリックイコライザーを使い、低域を強調すると「Laurel」に聞こえるというクリップも投稿されている。

個人的には最初ノートPCのスピーカーで「Larry」と聞こえたが、イヤフォンで聞くと「Yarry」のように聞こえた。しかし、間をおいて何度か聞いているうちに、低い声の人が「Laurel」、高い声の人が「Yarry」と同時に言っているように聞こえるようになった。現在は何で再生しても2つの声が完全に分離して聞こえる。「Yanny」とは一度も聞こえてこない。

なお、Google Trendsでは「Laurel」が優勢のようだ。日本では検索件数自体少ないが、競り合っているようにみえる。ただし、16日午前3時~17日午前3時の間に「Yanny」が検索されたのは東京・神奈川・大阪・沖縄のみ。北海道・埼玉・千葉・愛知・京都・福岡では「Laurel」だけが検索されていたが、その後「Yanny」の検索件数も増加し、他県にも広がったようだ。

スラドの皆さんには何と聞こえるだろうか。
13599984 story
テクノロジー

細菌を利用した自己修復コンクリート、実用化へ 43

ストーリー by hylom
バイオの力 部門より

自己修復機能を持つコンクリートが本格的に市場に投入されるようだ(日経新聞)。

コンクリートでは劣化やひび割れが発生することが知られており、特にひび割れは発生すると中に入っている鉄筋の劣化に繋がるため大きな問題となっている。そのため、細菌を使ってコンクリートに自己修復機能を持たせる研究が進んでいるそうだ(Yahoo!ニュース)。

たとえばオランダ・デルフト工科大による研究では、最大幅1mmまでのひびを自己修復できるという。これはあらかじめコンクリートに休眠状態にした細菌を混ぜておき、ヒビができて細菌に水と酸素が供給されると細菌が活動を開始して自己修復を行う、といったものだという(日経xTECH)。

13598169 story
バイオテック

一部が一致していなかったDNA鑑定結果、「突然変異」が理由として認められる 83

ストーリー by hylom
ミュータント 部門より

下半身露出などによって公然わいせつ罪などに問われた男性の上告審で、最高裁は2審での無罪判決の根拠となった「現場に残された体液」のDNA鑑定結果についての判断を覆し、無罪判決を破棄した(読売新聞毎日新聞)。

問題の事件で現場に残された体液をDNA鑑定した結果、男性のDNAとは一部が一致していなかった。そのため2審では男性を無罪としていたが、今回の最高裁の判断では「DNA型の一部の不一致は男の細胞の突然変異が原因で、体液は男のものだった」との主張が認められたという。

DNA鑑定の結果は14か所が一致、残りの1か所で別の型が検出されていた。そのため2審ではDNA鑑定結果について第三者のDNAが混ざった可能性があるとして鑑定結果に疑問を呈していた。一方今回の最高裁の判断では、この別の型が検出された部分は突然変異であるとし、第三者のDNAが混入した可能性について否定、懲役1年の実刑判決を支持した(Togetterまとめ)。

13597178 story
サイエンス

カエルツボカビの原産地が朝鮮半島であるとの研究報告 25

ストーリー by hylom
どうやって広まったのだろう 部門より
KAMUI曰く、

世界各地で蔓延しカエルなどの両生類を絶滅の危機に陥れているカエルツボカビについて調査したイギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドン感染症疫学部などの研究グループが、カエルツボカビの「原産地」が朝鮮半島であるとの研究報告をアメリカの科学誌『サイエンス』に発表した(AFP研究報告)。

研究グループでは世界各地からカエルツボカビのサンプルを集めてゲノム配列を解析。4つの主要な遺伝系統のうち、3つは世界中で確認出来るものの、残る1つは朝鮮半島原産のカエルのみが持つことを発見した。また、カエルツボカビの感染が拡大した時期が大陸間の貿易が増加した50~120年前と一致することを指摘。感染拡大を防ぐため、ペット用の両生類の国際取引を中止することを呼び掛けている。なお、カエルツボカビの日本侵入は一般に2006年とされているが、日本のカエルでは大量死の報告が無く、日本のカエルなどのうちかなりの種類がツボカビ類への抵抗力を保有しているとも考えられている。

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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