地球温暖化警告論に異議あり 63
ストーリー by reo
スキャンダラス 部門より
スキャンダラス 部門より
danceman 曰く、
地球温暖化対策として「脱炭素」経済の実現に向けた極端な対策を差し迫って必要とする科学的な根拠はないとして、パリ大学やロックフェラー大学など 16 人の専門家が極端な地球温暖化警告論に異議を唱えている (The Wall Street Journal の記事、本家 /. 記事より) 。
IPCC (気候変更に関する政府間パネル) は地球気温上昇の予測を始めて以来 22 年間に渡って、地球気温を実際より大幅に上昇すると予測しており、16 人の専門家の異議はこれを二酸化炭素放出量の増加が気温上昇に与える影響を大げさに主張するものとしている。IPCC の予測をもとにして地球温暖化を警告する活動家らは、異常気象をすべて二酸化炭素のせいにする極論を述べるようになっていった。人間が呼吸することによって大量に排出される無色無臭ガスである二酸化酸素は汚染物質ではなく、生物圏の生命の循環に欠かすことのできない主要成分であり、生命は現在の 10 倍以上の二酸化炭素濃度の中で進化を続けてきたことを改めて強調している。
専門家らは、極端な地球温暖化警告論は政治家の資金集めや税金集めに利用されていると主張しており、政策者らは環境保護及び改善のための対策は支持するべきだとしながらも、費用対便益を無視しコストばかりが嵩む、極論に基づいた対策を支持するべきではないとしている。
まあ、専門家だけど…… (スコア:5, 参考になる)
んー、言ってることとかは別にして、専門家とまとめてしまうのはどうだろう。いや、というのも、各人の専門が
C. Allegre: 地質学者
J. S. Armstrong:マーケティング分野の専門家(日本語でなんて訳すと適切なんだろう?)
J. Breslow:生物学者(生化学に近い?)
E. David:電子工学
W. Happer:光学&分光
M. Kelly:半導体工学
W. Kininmonth:気象学者
R. Lindzen:大気学者
R. Nichols:なかなか説明が難しい職業。科学&技術と社会とを結びつけるコンサルのような人。
B. Rutan:航空宇宙工学(航空機、探査機等の設計)の専門家。SpaceShip-Oneの設計とか。
H. H. Schmitt:宇宙飛行士
H. Tennekes:流体力学、特に空力における乱流の専門家。
なのですよ。
W. KininmonthとR. Lindzenは文句なしで専門家だと思います。測定とか現象論的には光学が絡むんでW. Happerもまあ専門家でも良い気がしますし、社会との関わりという面でR. Nicholsも有りかなと思います。
でも残りの人は(この問題に関しては)専門家というとどうなんでしょうか?いやもちろん、それぞれの分野では立派な専門家なのですが。
米保守派向けリップサービスかも (スコア:1)
元コメ様リストから漏れてますけど、以下の方
Roger Cohen [agci.org]
>Organization: ExxonMobil Research & Engineering Co.
まあ、ダイレクトな専門家(石油が使われなくなると困るという意味で)
ForbesはWSJの記事は政治的バイアスがかかってると批判。
Remarkable Editorial Bias on Climate Science at the Wall Street Journal [forbes.com]
別ソースだが
This op-ed was promoted on Fox News [foxnews.com], Real Clear Politics [realclearpolitics.com], Alex Jones’ Infowars [infowars.com], and other right-wing political and conspiracy sites.
と、この記事の内容はアメリカ政治における保守派向けのマスコミに広められているらしい。
石油メジャー企業は、アメリカ保守派(共和党)のスポンサー。
2010年5月には、US/NASが「255人の専門家」の意見として、Letterを公表。
Climate Change and the Integrity of Science [sciencemag.org]
Many recent assaults on climate science and, more disturbingly, on climate scientists by climate
change deniers are typically driven by special interests or dogma, not by an honest effort to
provide an alternative theory that credibly satisfi es the evidence.
「こういうのはもうやれやれ、だ」といった感じか。
Re: (スコア:0)
まあ、温暖化の危険性を主張している方の専門家もそんな感じだけどね。
温暖化って両サイドとも利益とか信仰・信念をベースの主張ばかりに見える。
Re: (スコア:0)
そりゃ、将来のリスクにどこまでリソース割くかなんて、政治経済抜きで話しても意味ないです。
Re: (スコア:0)
それは温暖化の危険性を主張している立場の話じゃなく、その主張を受ける立場の話でしょう。
リソースをどこに割くかという話は政治経済は重要ですけど、リスクがどの程度あるかという話が政治経済に左右されてはダメなんですよ。
Re: (スコア:0)
>リスクがどの程度あるかという話が政治経済に左右されてはダメなんですよ。
でもリスクがどの程度あるかという「話」が政治経済に左右されない世界を期待するためには、資本主義経済と民主主義的な国家予算の分配から独立した存在として科学者は働かないといけない。そんなポジションないじゃん。
Re: (スコア:0)
>そんなポジションないじゃん。
いや、だから温暖化の主張は両サイドとも政治経済に左右されて、科学的・客観的な事実がハッキリ見えなくて残念だね、という話をしてるんでしょう。
Re:まあ、専門家だけど…… (スコア:1)
科学的・客観的な事実がハッキリ見えないどころか、存在すらしない以上は政治経済の話になるのはしょうがない。
Aサイド:○○という前提を認めればこうなる。証明できないがそうなる可能性が大きいと信じるから対策すべき。
Bサイド:○○という前提は認められない。証明できないがそうならないと信じるから対策は不要。
the.ACount
タイトルに異議あり (スコア:2)
そりゃ「極端な地球温暖化警告論」には異議あるでしょう。
「極端な地球温暖化無害論」も同様。
ポイントは「極端な」なので、このストーリーのタイトルが
「地球温暖化警告論に異議あり」となっているのは、本質を外してる。
Re:タイトルに異議あり (スコア:2)
ここで彼らが大げさな警告と特に問題視してるのは長期にわたるIPCCの予測報告では。
二酸化炭素憎しな世論は単にこの予測の産物であって。
病巣をつついたという意味では良い事だと思います。
Re:タイトルに異議あり (スコア:1)
CO2排出量取引なんて無意味で極端な地球温暖化対策ですよね。それが普通に行われてるんだから本質的に合ってると思う
>ロックフェラー大学など 16 人の専門家 (スコア:0)
ロックフェラーって、石油王だよね…
石油と言うよりは保守vsリベラル (スコア:3, 参考になる)
ロックフェラー大学に関しては、石油云々と言うよりも、典型的なアメリカ保守派と見た方が良いかと思います。
温暖化云々というよりももっと広い枠で、アメリカには昔から保守系(共和党)の「小さな政府・最小の規制により自由を最大限尊重する派」と、リベラル(民主党)の「弱者保護および産業の暴走を防止するために適切な政府の介入を用いる派」との対立軸があります。
当然ながら産業界は前者に属し、その流れをくむロックフェラー大学も前者になります。
また今回の文章が発表されたウォールストリートジャーナルも、日本で言えばまあ日経のような立ち位置で産業界(保守派)の代弁者ですので、保守側の陣営が保守派としての意見を表明した、という側面が強いと思います。他の方々、特にアメリカの人々は昔からの保守派として知られる方々ですし。
(経団連が日経新聞に意見を表明したような感じになります)
まあアメリカでは昔からこの手の「政府による規制」が絡んでくるとすぐに「保守 vs リベラル」の争いになって、「行きすぎた規制は産業を駄目にする!市場における自発的な抑制に任せるべきだ!」 vs 「産業界に任せておくとろくな事にならない!政府が強権を持って規制すべきだ!」の争いになるんで、いつものことっちゃあいつものことです。
今までの同様の争いとしては、フロン規制問題とか、タバコ規制問題とか、海底油田問題とか、鉱山における防染規制問題とか、排ガス規制問題とか、まあいろいろあります。で、最後にはもう何というか元の問題そっちのけで保守対リベラルになります。
Re:石油と言うよりは保守vsリベラル (スコア:2)
関連書籍の紹介 (スコア:0)
ついでに、関連する最近出た面白い本など紹介。
「世界を騙しつづける科学者たち(上・下)」 O. Naomi and E.M. Conway (楽工社)
規制に反対し続ける保守強硬派科学者集団に関する書籍です。同じメンツでありとあらゆる規制に反対する様子を描いています。
非常に面白く、またよく分かる書籍ではあるのですが、以下の点には注意してください。
・本書は恐らくかなりリベラルな立場から書かれています。そのため保守側へはかなり辛辣な書き方となります。
・保守側が初期から強固に反対し、それでも結局保守側が間違っていた事が明らかとなった例が選択されています(まあそういうテーマで本書いてるんだから当然ではあるのですが)。だからといって「保守はいつも規制に反対するけど、結局常に規制した方が正しいんじゃないか!」という結論は間違いです。リベラル側が行きすぎた規制を主張した例も世の中には当然存在します。
極論はどっちもじゃないかな・・ (スコア:0)
>生命は現在の 10 倍以上の二酸化炭素濃度の中で進化を続けてきた
絶滅はしないだろうが、気候変動が大きくなると生活や経済活動に出る
という認識なのだが。
Re: (スコア:0)
# そこまで行くと海面上がりすぎだけど
Re: (スコア:0)
要するに、人間は絶滅するだろうけど、生き残る生物もいるだろうから
いいんじゃねーの?
ってコイツらは言ってるんじゃないかと思うよ。
それはそれとして (スコア:0)
あとたった8年で頑張って温室効果ガス25%削減しましょうね。
#おもしろおかしくない
Re: (スコア:0)
イランとの戦争が始まれば、すぐ達成できますよ。
Re: (スコア:0)
米イラン戦争勃発による石油の暴騰は、天然ガスの使用増加より石炭の乱用を招き、結果温室効果ガスの総量は大差ないでしょう。
但し。石炭燃焼と戦争それ自体による煤煙の増加による太陽光遮蔽効果による気温低下と、同時に発生する光合成低下による酸素減・二酸化炭素増効果のどちらが優越するか、見物ではある。
恐竜さんと共存しよう (スコア:0)
アメリカさんと中国さんがマジメにCO2削減はじめないと、その他の国でちまちまやっても無理でしょ。
白亜紀~ジュラ紀あたりは10~15度も年平均気温高かったらしいし、今より暮らしやすいかもしれないよ?(高緯度地域に限る)
Re:恐竜さんと共存しよう (スコア:2)
>その他の国でちまちまやっても無理でしょ。
というか,他の国も減らすのは多分無理なんで,もう対策はあきらめた方が良いのかな,と最近思ってます.
むしろ(自分が)いかにうまく生き残れるか(快適に生き残れるか)を考えた方が前向きな気が.
日本の場合一番影響が出る可能性があるのは国際市場での食料価格高騰の影響とか,まあせいぜい不定期な渇水だの洪水だのへの対策あたりですかね.
水は海に囲まれてる我々としてはそれこそエネルギーがあれば何とかなりそうですかね.洪水はまあ,人口も減ってるでしょうし住む場所を適切に選べば.
後は食料をどっかから分捕ってこられるぐらいの経済力を維持するか,なんかお手軽な生産手段を確保するか.
Re:恐竜さんと共存しよう (スコア:4, 興味深い)
結局のところ、人間なんてのは理屈よりは本能に従って生きていますから(端的に言うなら「分かっちゃいるけどやめられない」)、そこから大きく外れるような施策は、民主的な手続きをとる国家ではやりづらいのが痛いところです。
今後予想されるあまり良くないシナリオでは、たとえばこんなの。
↓
↓
↓
↓
気候変動によって中国の沙漠が耕作適地になるとはちょっと思えないので、なかなか怖い。あそこは養う人口も多いですし。
悪くないシナリオとしては…。
↓
↓
↓
2 が難しいんですよね。需要が減れば価格も下がるので代替が進まずにバランスしやすいというか。
まあ、化石燃料の採掘コストが上がり続けてくれれば代替が進むかもしれませんが、2020年あたりでは難しいだろうし、2050年でも怪しそう。
Re: (スコア:0)
Re:恐竜さんと共存しよう (スコア:4, 興味深い)
>日本の大都市圏は基本的に海沿いで海抜低い所が多い上に
現時点での推定では,誤差は大きいものの今後50-100年程度での海面上昇は1-2mかそこいらだと考えられています.まあ自分が死ぬまで50年とすれば,恐らく1mも上昇しないでしょう.
#せいぜい50cm程度ですかね?
1m海水面が上昇したらどんなもんかという地図はまあ
http://flood.firetree.net/ [firetree.net]
あたりで1mを指定していただくとして,こんなもんです.
もっと長期的ならともかく,とりあえず自分が快適に過ごす,という時間スケール(で50cmぐらいの海面上昇まで)ならまあ何とかなる程度だと考えます.まあ考えるだけなんで,実際に平気かどうかはそれこそやってみないと分からん,という話なのは確かですが.
でもって私が問題かなあと言った洪水ってのは,降水量の変動幅の増大による河川の氾濫の方ですね.人口減,都市への一極集中の加速を考慮して,ごく一部の大都市に限れば大規模な洪水対策が行われるだろうと考えてまあ平気かなと.
#多分,地方はかなり捨てられることになると思います.
Re: (スコア:0)
だから、人口が減るんでしょ。
Re: (スコア:0)
全員助かろうとするから大変なんだよ。
早いうちから逃げる算段しておいた人間が勝ち、って事でいいんじゃね?
Re: (スコア:0)
現実は俺やお前みたいに死ねばよかったのになって奴ばかりが生き残ってる、異様に住みにくい社会になっちゃうと思うぞw
Re: (スコア:0)
今の円高を利用して中国の土地を大量に購入・・できないよね~(´・ω・`) 中国の土地は個人の物じゃないし。
でもロシアの民有地は買えるみたいだよ!とっても詐欺くさいけど!(どうみても原野商法です。ありがとうございます。)
Re: (スコア:0)
一方中国は日本で自治体が所有している水源地を買いまくっていたくらいだから別に個人所有じゃなくてもなんとかなるんじゃね?
# なりません
ここまで科学が発展しているのだから (スコア:0)
CO2を機械を使ってチョチョイと分解できたりしないんでしょうか?(´・ω・`;)
Re: (スコア:0)
その機械を動かす為に電気が必要で、その電気を作る為には・・
Re: (スコア:0)
>その機械を動かす為に電気が必要で、その電気を作る為には・・
うむ、原子力だな
Re: (スコア:0)
「そんなうまい話は世の中にない」というより一般的な法則さえ知っていれば、数式なんかまったく読めなくてもエネルギー保存の法則とか熱力学の第二法則は演繹できます。詐欺や悪徳商法からの自衛など、文系分野にまで応用が利きます。
Re: (スコア:0)
エネルギーがいっぱいあればそれなりに可能です。
そんなわけで、まずどこかからエネルギーをいっぱい持ってきてください。
Re: (スコア:0)
つ原子力
Re: (スコア:0)
つ太陽
Re: (スコア:0)
太陽光使うなら植林でもした方が手間かからん。
Re: (スコア:0)
いや植林よりもシアノバクテリアを増やした方がいい。
大繁殖するように海に大量の栄養物質を垂れ流そうw
海洋生物が何種類か絶滅するかもしれないけど、温暖化防止の為だからしょうがないよね!?
Re: (スコア:0)
太陽光発電ってエコだと思われているけど家庭用の太陽光発電パネルはたいてい半導体だから作るのに大量の電気が必要なんですよね。
その電気を作る為には…
あれ?
Re:ここまで科学が発展しているのだから (スコア:1)
昔は、太陽電池は作るエネルギーコストが高く、寿命までに発電する総エネルギーでもペイしないなどと言われていましたが、
今時の太陽電池は1~3年も使えば [wikipedia.org]製造に要したエネルギーの元は取れます。
Re: (スコア:0)
最初に幾つかパネルを作って、それで発電した電気で新しいパネルを作って、、、
を繰り返すといけるんですかね。
メンテナンスに必要な電力や耐用年数を考慮すると無理なのかな。
Re: (スコア:0)
つ奴隷
Re: (スコア:0)
その奴隷が消費するエネルギーも、合わせてよろしく♪
Re: (スコア:0)
CO2を減らしたい、とみんなが考え出したのがつい最近の話なんで。
機械でチョチョイと、というのはそんなに研究が進んでいないでしょう。
まあ、機械じゃなくても植物使う、とか色々方法はあるんでしょうが。
Re:ここまで科学が発展しているのだから (スコア:1)
現在の環境は植物にとってCO2が少なすぎる環境だから、植物の力をフルに活用するにはCO2を増やさねば・・(アレ?)
the.ACount
Re: (スコア:0)
旭化成がやってますね。
あと、高炉とかやってるところは、コークス製造時の一酸化炭素と水素使ったC1化学と言うのやってるので、この応用で方法はある。
全てはコスト・エネルギーの問題。
Re:ここまで科学が発展しているのだから (スコア:1)
ジョークにまじめに突っ込むのは忍びないんだけど,HFC(ハイドロフルオロカーボン)って,ほとんどオゾン層破壊係数がゼロだよね?代わりというわけではないけど,温暖化係数が猛烈に高いから問題になってる。
オゾン層破壊係数が高いのはCFC(クロロフルオロカーボン)。つまり,問題なのはフッ素ではなく塩素。
Re:ここまで科学が発展しているのだから (スコア:1)
>>温暖化係数が猛烈に高いから
ご指摘の通りでした。ネタ書き込みとはいえもっと確認しとこう・・(^^;)