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2020年5月27日のサイエンス記事一覧(全2件)
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地球

冷戦時代のコロナ偵察衛星によるデータを用いた生物多様性調査 13

ストーリー by hylom
空からの目 部門より

taraiok曰く、

ソビエト連邦は1957年、人類初の人工衛星「スプートニク」を軌道に打ち上げに成功した。米国はその約2年後、独自の偵察衛星「コロナ(Corona)」を打ち上げて対抗、ソビエトのミサイルサイトの場所を突き止める行動に出た。このコロナ衛星が撮影したデータを使って、歴史的記録のない地域の生物多様性の調査を行う試みがあるという(ScienceSlashdot)。

その1つは、カザフスタン北部の草原地域のボバクマーモット(Marmota bobak)個体群に対する調査だ。1960年代のソビエトは、ボバクマーモットの数百万ヘクタールを耕作地に変えた。科学者たちは、米国の地質調査データベースで衛星画像を検索、5000を超える歴史的なマーモットの家を識別した。さらに同地域の現代のデジタル画像と比較して、12,000以上のマーモットの巣穴をマッピングした。その結果、調査地域では約8世代のマーモットが同じ巣穴を50年以上にわたって占領していたことが分かった。研究者たちは、60年代以降にマーモットの巣穴の数は14%減少したと推定している。しかし、いくつかの最も古いフィールドに関しては、耕作地への変更によって約60%ほど巣穴の数が減少しているところもあったようだ。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の生態学者で、マーモットの専門家であるDaniel Blumstein氏は、この古い偵察衛星のデータを利用したアプローチは、シロアリの塚、ビーバーダム、放牧道、この場合は巣穴など、宇宙から種の個体群の変化を見る「刺激的な」機会を提供すると述べている。

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ニュース

次亜塩素酸水を噴霧することの除菌効果や人体への影響はまだ未検証、一方で導入事例も増える 99

ストーリー by hylom
消毒薬を気管や肺に入れて良いのかという話 部門より

新型コロナウイルス感染対策として、次亜塩素酸水を噴霧するというものが昨今出てきているようだ。しかし、現時点でこれらの効果については検証中という段階で、実際に製品評価技術基盤機構(NITE)が検証を始めているものの、まだ結論は出ていない。また、現在殺菌用として流通している次亜塩素酸水についてはあくまで手指の消毒用であり、噴霧したものを吸引した場合の安全性についてはまだ分かっていないという。

しかし、そんな状況下で次亜塩素酸水の噴霧装置を導入する企業や自治体が登場、議論となっている(山梨県身延町の発表はてなブックマーク山陽新聞GSE南薩観光株式会社)。さらに、厚生労働省は現時点では次亜塩素酸水の噴霧について推奨はしていない状況だが、これを「厚労省推奨」などとうたって導入し、その後この発言を撤回するというトラブルも発生している(J-CASTニュース)。

なお、次亜塩素酸水噴霧装置に関してはその効果が検証されていないことから、「消毒用」などとうたって販売することは認められておらず、あくまで「雑貨」としての販売になっているようだ。

また、ネットでは次亜塩素酸水を加湿器に入れて使用する方法を紹介している記事もあるが、加湿器製品を手がけているダイニチ工業は、同社の加湿器で次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水を使用することはできないと注意喚起を行なっている

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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