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2021年8月13日のサイエンス記事一覧(全3件)
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テクノロジー

各社COVID-19ワクチン比較や変異株発生に関する話題など 108

ストーリー by nagazou
前提知識が無いと分からないところがありますが 部門より
医学系のYouTube「緩和ケアちゃんねる」で、動画で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)向けのワクチンに関連する最新の論文三つを紹介している。いずれもタレコミで触れられているようにThe Lancetに掲載されたものだ(緩和ケアちゃんねる[動画])。

一つ目はファイザー、アストラゼネカ、シノバックスという3社のワクチンにおける抗体の持続に関する話題、続いてmRNAワクチンと不活化ワクチンの比較というもの。不活化ワクチンは日本脳炎やポリオワクチンなどで実績のある技術で、国内では明治ホールディングス(HD)傘下のKMバイオロジクスが開発を進めているという(日経新聞:各ワクチンの違い)。そして最後は変異株が発生する条件に関する話題となっている。

tamaco 曰く、

各社COVID-19ワクチン(ファイザー、アストラゼネカ、シノバックス)比較と、変異株が発生する1つのメカニズムを示した論文など。

抗体以外にも、メモリーB細胞、T細胞による細胞免疫も別にあるため、動画では抗体価だけでは比較できないとはいえ、抗体価でこれだけ差がでることは驚きである。

★引用・参考文献
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)01642-1/fulltext

ファイザー(mRNA)vs アストラゼネカ(ウイルスベクター)の抗体比較論文

ファイザー社コロナワクチン(mRNA)抗体価:21-41日目7506→70日以後3320 (44%)
アストロゼネカ社コロナワクチン(ウイルスベクター):21-41日目1201→70日以後190 (16%)

もともとアストラゼネカよりファイザーの方が6倍以上抗体価が高く、
70日以後では17倍の差が発生している

https://www.thelancet.com/journals/lanmic/article/PIIS2666-5247(21)00177-4/fulltext

ファイザー(mRNA)vs シノバックス(不活化ワクチン)の中和抗体力価比較論文

中和抗体PRNTの力価での比較(香港)
ファイザー社コロナワクチン(mRNA)抗体力価:PRNT50 269, PRNT90 113
シノバックス社コロナワクチン(不活化)抗体力価:PRNT50 27, PRNT90 8.4

シノバックスよりファイザーの方が10~13.5倍抗体力価が高い。

https://www.thelancet.com/journals/lanepe/article/PIIS2666-7762(21)00141-1/fulltext#%20

免疫不全患者における抗体治療がかえって変異株を生み出しやすいということを示唆する論文

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ニュース

北海道で急激な気温低下、べべツ岳で低体温症とみられる遭難死亡事故も発生 23

ストーリー by nagazou
山は怖い 部門より
先日、北海道では10月上旬並みの気温になったとまとめたが、12日には寒気の影響で稚内で気温が2.6℃にまで低下しているそうだ。報道によれば同地域では128年ぶりの寒さであるという。この影響で北海道美瑛町にある標高1860メートルべべツ岳で40代の男性が遭難、死亡が確認されたとしている。天候の急変で低体温症を発症したことが死因とみられている(テレ朝NEWSNHK)。同様の夏の気温変化による遭難事故としては、2009年7月に登山者8名が低体温症で亡くなられたトムラウシ山遭難事故があるとのこと。
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医療

新型コロナワクチンの効果は時間と共に低下。特に高齢者と喫煙者が低下しやすい 119

ストーリー by nagazou
年齢には勝てない 部門より
maia 曰く、

国立病院機構宇都宮病院の研究チームが、ファイザー・ワクチンを2回接種した病院職員378人(20代〜70代)について接種から3か月後の抗体の量などを調べたところ、全ての世代で時間の経過ともに抗体価は減っていき、60歳以上では若い世代より減るスピードが速く、3カ月後の抗体価の中央値が20代の半分程度となっていたという(テレビ朝日下野新聞)。また喫煙者は非喫煙者や禁煙した人と比較して抗体価が低かった(年齢補正済)。飲酒習慣や生活習慣は統計的に有意な差がなかった。

そもそも、どの程度の抗体価があれば、感染や重症化の予防に有効かは明らかになっていないとのことだが、抗体価の低下はワクチン接種済であっても感染の可能性があるという裏付けになる。「定期的なワクチン接種」体制を検討すべきで、特に高齢者は半年おきに再接種が必要としている。

ちなみにイスラエルでは接種した月が早いほど効果が下がっているとした保健省の調査結果がある(JETRO)。現時点(7月23日記事)での「感染抑止の面での有効性」は、1月接種:16%、2月接種:44%、3月接種:67%、4月接種:75%となっている。但し重症化を防ぐ効果は1月接種者でも86%と高い水準を維持している。とりあえず3回目のワクチン接種の可能性は欧米や日本などで現実的に検討されているようだが(読売新聞NHK朝日新聞)、WHOは9月末まで3回目接種を一時停止するよう呼びかけている(NHK)。

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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