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2021年8月8日のサイエンス記事一覧(全2件)
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宇宙

木星大気の異常高温の原因がオーロラであることを示す研究結果 25

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熱源 部門より
aruto250 曰く、

JAXAのジェームズ・オダナヒュー氏が主導する研究で、木星大気の高温状態を説明すると考えられる原因が特定された(JAXA の記事論文動画)。

木星の高層大気の平均温度は太陽光の入射量を基に推定すると約 200 K (-73 ℃) となるところ、観測される実際の温度は約 700 K (420 ℃)と大きな差異があり長年の謎となっていた。研究チームは木星高層大気の全球温度マップを最高分解能で作成することにより、木星大気の異常高温をもたらす熱源が強力なオーロラであると示すことに成功した。

JAXA の記事によると、研究チームはハワイ島マウナケアのケック II 望遠鏡による様々な解像度での観測結果から不確定性の低い観測結果を選び出して組み合わせ、できる限り解像度が高く信頼性が確保される木星の全球温度マップを作成した。その結果を JAXA の惑星分光観測衛星「ひさき」によるオーロラの観測データと合わせることでオーロラと木星表面温度の関係を明らかにしたのだそうだ。

個人的にはまず木星の気温 (高層大気の温度) が 420 ℃ もあるということを知らなかったので驚いたのと、熱源となる強力なオーロラが生まれる原因に木星の衛星イオがその活発な火山活動で宇宙空間に噴き出すガスが含む豊富な荷電粒子がある、という壮大な仕組みにロマンをかき立てられた。

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プリンター

2020 年のプリントアウト枚数は全世界合計 2.8 兆枚、前年から 14 % 減少 79

ストーリー by headless
印刷 部門より
IDC の調べによると 2020 年のプリントアウト枚数は前年から 14 % 減少し、全世界合計で 2.8 兆枚だったそうだ(プレスリリースThe Register の記事)。

2019 年まではペーパーレスの推進により緩やかに減少していたプリントアウト枚数だが、2020 年は COVID-19 パンデミックの影響で在宅勤務が増加したため、レーザープリンターによる印刷が 16 % 減と大幅に減少し、特に A3 デバイスでの減少が大きかったという。その一方で、インクジェットデバイスによる印刷は 4 % 増加している。これまでは主に個人用の印刷に使われていた家庭のインクジェットデバイスだが、パンデミック以降は仕事や学校関連での利用が急速に進んだ。

IDC がパンデミックで在宅勤務となったフルタイム労働者を対象として 2021 年 5 月に実施した調査によれば、自宅での印刷のうち仕事に関連する印刷物の割合は全世界で 50 % を占めており、日本では最も多い 57 % となっている。一方、学校/教育関連の印刷は全世界で 18 % であり、日本を除くアジア太平洋地域 (24 %) とラテンアメリカ (23 %) で比率が高くなっている。日本 (14 %) は北米 (13 %) に次いで低い。

2021 年の印刷枚数について、IDC は前年から 2 % のリバウンドを予想する。2022 年以降は再び減少傾向となり、パンデミック前よりも急速に減少していくと予想される。それでも 2025 年に予想される印刷枚数は 2.3 兆枚であり、全世界で毎分 39 のサッカー場を覆う 440 万枚が印刷されるとのことだ。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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