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日本

世界各国の科学技術活動調査、日本の論文数は世界第4位に低下 69

ストーリー by hylom
この10年間で何があったか思い出してみよう 部門より

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が「科学技術指標2017」および「科学研究のベンチマーキング2017」を発表した。日本および世界各国の科学技術活動について定量的データを元に分析したものとなっている。

これによると、現在の日本の研究開発費、研究者数は共に主要国中第3位だが、人口100万人当たりの博士号取得者は主要国で第6位で、日本の論文数は世界第4位、注目度の高い論文では第9位だという。これらの数字は10年前から低下しているという(NHK毎日新聞)。

2015年の日本の研究開発費総額は18.9兆円で、米国(51.2兆円)、中国(41.9兆円)に次ぐ3位。また、政府の科学技術予算の対GDP比は0.65%で、韓国(1.21%)、中国(1.02%)、ドイツ(0.88%)、米国(0.80%)に次ぐ5位となっている。また、2016年の研究者数は66.2万人で、こちらも中国、米国に次ぐ3位。そのほか、日本は「テクニシャン」による研究支援者が他国と比較して少ない傾向なども提示されている。

2013年〜2015年の平均論文数については、米国が約27万本でトップ。次いで中国(約22万本)、ドイツ(約6.5万本)、日本(約6.4万本)となっている。さらに注目度の高い論文数(Top10%補正論文数、Top1%補正論文数)はともに9位と低迷している。

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  • 選択と集中が原因 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2017年08月15日 12時00分 (#3261330)

    実用化を視野に入れた企業でやる研究はともかく、大学でやるような研究の場合、
    数撃ちゃ当たる的に幅広く試してみることが一番大事なのに、選択と集中の結果
    裾野となる幅広い分野での研究がどんどん先細りで予算も人もいなくなってる上、
    大学人は文科省の思いつき政策にお付き合いして予算を得るための余計な雑務が
    どんどん増えて研究時間が削られているんだから、こうなるのも当たり前だよね。

    #3261063 のスレでも書かれてるけど、独法化以降の思いつき政策はほとんどが
    逆効果だったから、さすがにそろそろ反省して元に戻すべきだと思うんだけど、
    みんな薄々ダメだと気づいていても方向転換できないっていう日本の悪癖に今回
    もハマってしまってる気がして不安。

    • by Anonymous Coward

      選択と集中が間違っていたのではなく、選択したものと集中したものが間違いなんだよ。

      出生率を上げたうえで教育にも大きな投資をするのがベストなんだけど今の日本の政治・社会じゃ同時には無理。
      そこで、まず教育にどんどん投資していくのがまず第一。
      大学まで無償化するしかないでしょ。

      ただし無償化前に加計学園みたいな国から巨額の補助金を得ているくせに四流教育しかできない大学は「選択」で捨てる。
      そして全国各地で拠点的な大学を定めてお金を集中してかける。

      教育が無償化すれば優秀・有能な人材が経済的理由で学業を捨てたり進学をあきらめることもなく、勉強に集中できる。
      反対に経済力はあるが無能な人材は簡単には大学に入りにくくなるので大学の質がグングンと上がる。

      大学進学のコストが下がれば家庭の教育費の不安が無くなり、子供を複数産んで育てることができるようになる。

      でも今の日本がやっているのは真逆だけどな。
      そりゃ滅びの道まっしぐらだわ。

      • by Anonymous Coward

        大学まで無償化するしかないでしょ。

        大学無償化は、ないなあ。
        大学の前の高校無償化により、(主に底辺校で)起きている問題を知っていますか?

        大学以前の高校無償化によって、
        学ぶ気のないひとたちも、周りが通うし、無料だから高校にいくことになりました。
        無料だから、学べる機会の貴重さとか、そういった気持ちはありません。
        #高齢者が、待合所代わりに病院に通うみたいなものです。

        そのひとたちは、学ぶ気がないから、中学までで習う内容を理解していません。
        #中学校側が、勉強する気のない生徒に学力をつけさせるよりも、
        #3年間だけ我慢して、その生徒を追い出す方が(大問題だけど)楽だからね。

  • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 13時42分 (#3261396)

    文部科学省で科学技術立て直しのプロジェクトを始めて、その職員を任期付き雇用にしよう。
    なんなら、省内のすべての職員を任期付き雇用に変更しよう。

    文部科学省のこれまでの提案からすれば、すごくプロジェクトが進展して、問題は一気に解決するね!

  • by Anonymous Coward on 2017年08月14日 19時46分 (#3261004)

    http://blog.goo.ne.jp/toyodang/e/26f372a069cbd77537e4086b0e56d347 [goo.ne.jp]

    これが正しいとすると、日本の論文が増える可能性はない。

    • by Anonymous Coward on 2017年08月14日 21時03分 (#3261063)

      もうちょっと新しい発表のスライドを載せてあった。
      http://blog.goo.ne.jp/toyodang/e/bee524311262ac48a89134496e055bfe [goo.ne.jp]

      こういう出典付きで分析されてる資料は貴重。
      自分で考えてみる際にもありがたい。

      しかし、15ページの計算機科学の論文の被引用インパクトが安定して低いのは、そうだと思ってたけど改めて見ると悲しい。
      世界平均の6割ぐらいしかない。
      この分野で競争力がないのも当然なのかな。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        日本語で論文書く習慣を廃止するしかないと思うね。
        日本語の論文はドクターの要件として認めないようにすればいい。
        内容はそこまで悪くないと思う。

        • 日本語の問題ってどこにあるのでしょうか。
          少なくとも上記のリンクからは見当たらなかった。
          それより、資金と人という結論ぽかったように思えるが。

          それと、大学院の進学が増えたと聞いていたが、博士号取得が増えていないよう。
          まあ、博士号取っても食えないなら、意味はないという現実が先行するのか。
          その結果、論文も増えてないか。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          日本語の問題じゃなでしょう。
          日本語の問題なら、他の分野より計算機科学が相対的に低いことが説明できない。
          単純に日本の計算機科学の水準が低いと理解した方がいいんじゃないかな。

          • by Anonymous Coward on 2017年08月14日 23時19分 (#3261130)

            しかし和文論文なんていくら発表しても被引用数はいつもゼロに近いんだが。
            ドクターを取らせるために仕方なく書いてるわけで、存在そのものが有害だ。
            こんな無駄なことに時間を費やすのをやめるだけでだいぶ改善すると思うが。

            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 2時02分 (#3261192)

              トムソンが勘定しているのはいわゆる論文誌だけかな?

              計算機科学は回転が速いからトップカンファレンスが第一の発表の場であることが多く(理論寄りは知らないが)、
              ホットなトピックはそちらに集中し、論文誌には発表済みのものをまとめて新たに考察を加えたものか、ホットでないトピックのものが載ることが多いので、
              読む人は少ないし、内輪以外はあまり引用しない

              近くにコンピュータアーキテクチャの研究者がいると聞いてみるといい
              国際会議ならISCA, MICRO, HPCA、あとASPLOSとすぐに答えが返ってくるはずだが、論文誌だと答えに窮するはずだ

              親コメント
              • by Anonymous Coward

                和文論文だけでどうにかなるという甘えが問題なんだよ。
                和文論文よりも中堅以上の国際会議のほうがずっと価値が高いという認識を広めないと。

              • by Anonymous Coward

                トムソンとかのデータベースでは、プロシーディングありの学会発表は、だんだんとカバーされていく傾向にあるけど、日本語の論文誌がカバーされてる例は知らない。世界的にはそもそも存在すら認知されてないと言っていい。

            • by Anonymous Coward

              それだと日本の他の分野に比べても、相対的に弱いことの説明になってないよね。
              単純に計算機科学の分野で、国際会議で発表できるレベルのものが少ないだけだと思うけど。

              それとも、計算機科学の分野だけ和文論文に注力するような文化があるのかな。

        • by Anonymous Coward

          計算機科学分野のことは知らないけど、まさか日本語で論文書く文化だったりするの?
          ちょっと信じがたいけど、もし本当なら、それで世界と戦うなんてありえない。

      • by Anonymous Coward

        被引用インパクト?
        被引用数とインパクトファクターの両方って意味?
        インパクトファクターのある雑誌ならまだまともな気がする。
        和文論文の無駄には賛成。

      • GDP,一人当たりGDP等低下し続け貧しくなっているなかで
        科学研究分野だけこれまでと同じ国際的ポジションを狙うのは無理でしょう。

        国力全体の回復か今の規模に見合った結果を求めましょう。

        • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 13時43分 (#3261398)

          だからさ、人口が減少している上に一人当たりのGDPが下がっていることで急速に日本は衰退してしまったわけ。
          国力回復をっていっても、政府が進める政策は経済界の上澄みのことしか考えていないものだから中間層以下はどんどん弱っているわけ。
          日本が衰退する中で回復どころか残った旨味を一部の階層の人達がかき集めているのが現状。

          このまま放っておくと日本は北朝鮮みたいに実力も経済力もないくせに自己満足だけの国になってしまうよ。

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    • by Anonymous Coward

      小泉政権が悪いと言いたそうだけど、それなら理系出身者が首相だった民主党政権時代に改善しなかったのは何故?

      • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 10時41分 (#3261290)

        安倍政権で指摘されながら原発の津波対策を怠ったせいで原発が過酷事故を起こし、
        それどころではなかったとしか思えないが。

        でも民主政権時代は科学技術振興予算増えてたんだよな。
        第二次安倍政権になってから一気に減らされたけど。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        それこそオペレーションズリサーチの専門家、鳩山由紀夫氏に研究していただきたいですな。

        • by Anonymous Coward

          ああ
          そりゃあイラ管だからだろうとコメしようと思ったら
          そういえば火星人も理系だったな…
          いろいろアレすぎて…

      • by Anonymous Coward

        そりゃ理系が無能だからですよ。という冗談は置いておいて政権運営に関するノウハウが民主党になかったためでしょうね。それが財務省を筆頭とする官僚の抵抗につながった。政権運営経験のない民主党にとって官僚の強力が必須だというのに最初から官僚と対立する姿勢で政権運営を開始したのも失敗のもとでしょうな。鳩山元総理は金に困った経験がないからというのもありそうですが。
        野田元総理ですか?麻生元総理と同じで政権末期だった以上良い方にも悪い方にも大したことはできんでしょう。
        基本的に日本で政権運営ができる政党は自民党だけですから引っ掻き回して悪化させるのも改善するのも自民党だけの特権。
        #第一次安倍政権以降野田政権までってしょっちゅう総理大臣が変わっていたように思えるが正直日本の歴史を見ると大体一年か二年で変わるので鳩山以外は普通なんですよね。小泉政権と第二次安倍政権が長いのでそう見えるだけ。長期政権に挟まれてるのも大きい。

  • by Anonymous Coward on 2017年08月14日 19時32分 (#3260989)

    研究開発費、研究者数が主要国中第3位なら得られる結果の論文数もその程度になるのは当然のような気がします。

    研究費も増やさない、ポストも増やさず論文を増やせ、インパクトを上げろ、となると、
    ない袖を振るためにゴッドハンドが出てくることも想像に難くありません。

    • by qem_morioka (30932) on 2017年08月14日 19時38分 (#3260999) 日記

      あのゴッドハンド [wikipedia.org]は無い袖を振るためだったかな??(とか言ってみる

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        彼は報告書や一般書は書いていても、論文は上梓してなかったのでは

      • by Anonymous Coward

        それを言うなら、STAP細胞騒動の方が適切かも。
        日本の文系優位文化を考えると、むしろ今までが実力以上に頑張ってたバブルだったんだと思う。

    • by Anonymous Coward on 2017年08月14日 19時44分 (#3261002)

      研究費や研究者数は世界3位なのに注目度の高い論文数が9位なのは問題では。
      効率が悪い、あるいは生産性が低いってことですよね。

      親コメント
      • Re:あたりまえ (スコア:2, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2017年08月15日 2時43分 (#3261196)

        少なくとも大学に限って言えば、研究(教育も)には効率とか生産性という概念は
        フィットし辛くてですね。一見、実用化間近であるかのよな宣伝文句を
        言っていても、大学の研究は所詮ほとんど基礎研究なので、最終的に
        国全体としてリターンを得るためには、結局は息の長い分散投資が
        基本なのかなと思います。

        むしろ政策的に効率とか生産性とか本来なじまないものを求めて10年余り
        経った結果、新たな研究の芽も人材も思ったより育たなかったのが見えてきた
        のが現状なのではないかと。それはスライドにある過度の選択と集中という
        言葉に言い換えてもいいのかもしれません。

        個人的にはテクニカルなことですが大型予算も含めて全部基金化してもらって
        使い勝手を良くしてもらえば有り難いなと。使い勝手が悪いがために、かなり
        余分な(事務的、時間的)コストがかかってるのでは、と思いますし、それが
        また資金の集中に拍車をかけている気がします
        (PIは「財布」の数と種類の確保に必死になっています)。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          いっそのこと研究予算はカード会社に管理してもらい積み立て可能としてもらったほうがよいかと。
          基金化は財務省からの強い反対があったと聞きましたが。

          • by Anonymous Coward

            昔は、出入りの業者に予算をプールして事実上の基金化がされていた
            部分があり、ある意味で効率的な予算執行を助けてましたからね。

            必要なときには予算はなく、不要なときに無駄に手厚いのは何とか
            なりませんかね。

            • by Anonymous Coward

              研究費をアカウント化して一元化すればよい。そのアカウントがゼロになりそうだったら外部予算なりをつぎ足し可能にして、年度持ち越しも可能。設備備品、消耗品、旅費、その他も分け隔て無く全てそこから使用可能。もちろん透明化は必須。

              経理が合理化できるので事務職員の大幅削減も(事務から大反対を受けるでしょう笑)

      • by Anonymous Coward

        研究費の審査が通る奴だとそうなると言う事では?
        審査する奴の問題かと。

      • by Anonymous Coward

        一般科研費に較べて桁違いに給付額の多い国プロ/CREST/さきがけ等と
        それ以外で比較してもらいたいですね。

      • by Anonymous Coward

        3×3は……いえなんでもないです。

    • by Anonymous Coward

      その憂さがテクニシャン差別に向くのですな

    • by Anonymous Coward

      アニメータの話で、業界全体の総額が決まっている以上、人数が多ければ1人あたりの取り分は少なくなる
      という話をふと思い出した。
      総額はそのままで1人あたりの取り分を増やす事も考えるべきなんじゃないですかね。

      • Re:あたりまえ (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2017年08月15日 18時16分 (#3261524)

        いや、だから研究者数は3位でも人口当たりの博士数は日本は少ない。
        定員を減らすというのはさらなる裾野削りになり、ますます力が弱まる。
        スポーツと同じでスーパースターだけに金かけてもだめだし、裾野が非常に大事。

        要は今の日本は質も量も足りないってこと。
        全方位ダメなんだけど、どの方位もどん底まで落ちてはいないから誰も必死にならない。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 0時28分 (#3261164)

    統計上、研究開発費の大半と研究者数の多くを占めている(ことになっている)企業からの論文数が減少しているのも一因だと思う。
    参考: http://doi.org/10.11514/infopro.2012.0.25.0 [doi.org]

    だいたい、営利企業は論文を書くために研究開発しているのではないので、企業関係を除いた統計で見ないと、正しい議論にならないと思う。

  • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 0時37分 (#3261168)

    そりゃ世界一高齢化が進んでるんだから人口100万人当たりの博士号取得者も減るのは当然だろう。
    この記事はそういうところも考慮して書かれているのか?

    • by Anonymous Coward

      研究者の数は3位なのに博士号取得者は6位ってことは、研究者の中の博士号取得者の割合が低いって事になりませんか。

    • by Anonymous Coward

      そりゃ世界一高齢化が進んでるんだから人口100万人当たりの博士号取得者も減るのは当然だろう。

      一定の年齢で博士号が剥奪されない限り高齢化で博士号取得者が減ることはないのでは?

    • by Anonymous Coward

      理由はどうあれこの一連の数字は日本の衰退を示していると言って良いかと。
      そういうところへの配慮は不要でしょう。その程度のことがわからないようではもう日本は救いがない。
      一応大学進学率が上がっているのでそっちで相殺できる可能性はある。或いは留学生が増えているのでそっちで相殺するなんてのも可能。
      少子化だから博士号取得率が落ちるというのはやや短絡的。
      //取得者数ってことは調査対象期間中に新しく博士号を取得した人が100万人中何人居るかを示すものだろうと思うが。

  • by Anonymous Coward on 2017年08月15日 9時04分 (#3261248)

    論文でない研究にも教育にも役に立たないPDCAサイクルを回していることにする報告書を書くのに忙殺されます。
    ソ連型共産主義の5ヵ年計画の崩壊と同じ現象。

    • by Anonymous Coward

      ソビエトでさえ有人宇宙飛行ができたというのにおまいらときたら…

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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