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幹細胞からの「脳に似た組織」の作製に成功 22
ストーリー by hylom
バイオコンピュータが実現してしまうのか 部門より
バイオコンピュータが実現してしまうのか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
オーストリア科学アカデミー分子生物工学研究所の研究者らが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って人間の脳に似た豆粒大の組織を作り出すことに成功した。大きさは直径4mmとエンドウ豆大で9週齢胎児の同じ大きさだという(BBC News、Ars Technica、WSJ、MSN産経、本家/.)。
人間のiPS細胞を神経系の細胞へ変化させ、培養液をかき混ぜるなどしながら培養したところ、20〜30日後に神経細胞が組織化され「脳のオルガノイド(組織構造体)」と呼ばれる極めて小さな構造組織になったという。この脳組織には既に脳の領域があり、脳の最大部分を占める「大脳皮質」や、脳脊髄液を生産する「脈絡叢」などが認められた。またニューロンの活動も活発だったという。オルガノイドが直径4mmに達すると成長はストップ。10カ月間培養を続けてもこれより大きくならなかったという。研究者によれば、循環システムが欠如していたため、成長がストップしたのではないかとしている。
美食家 (スコア:1)
「これで今までのように殺人を犯さないでも人の脳料理を味わえますね」
らじゃったのだ
Re:美食家 (スコア:2)
「む、この味に気づきおったか…」
海原雄山か、ハンニバル・レクターか。それにしても何故、培養脳はしばしばカニバリズムネタにされる [slashdot.jp]のでしょうか。
Re:美食家 (スコア:1)
昔から「猿の脳みそ」という食材ネタ(古くはマチャアキの「西遊記」や「インディジョーンズ魔宮の伝説」でも)があって, それを単純に人間に拡張しただけだと思います.
Re:美食家 (スコア:1)
実は本当においしいのかも。
チンパンジーだっけか、小型猿を捕食する際、肉は下位のサルに乞われて分けることはあっても脳は分けてくれないってのは都市伝説?
Re: (スコア:0)
某レストランオーナー
「必要なのは脳じゃない。指なんだよ足の指!」
http://www.cnn.co.jp/business/35036541.html [cnn.co.jp]
キモッ (スコア:0)
そのうちホムンクルスとかできそう
Re:キモッ (スコア:1)
この脳に似た組織に手足が生えればリスになるね。
らじゃったのだ
Re:キモッ (スコア:1)
単眼と触手2本だけでゴーレムにもなりますね。
# あれは手ではなく足と言う説も(殴られます。
Re:キモッ (スコア:2)
サラマンダ思い出した
Re: (スコア:0)
部門名 (スコア:0)
バイオ粒子反応あり!破壊!
大きさは直径4mmとエンドウ豆大で9週齢胎児の同じ大きさ (スコア:0)
胎児の大きさと比べてどうする。胎児の脳と比べろよ
Re:大きさは直径4mmとエンドウ豆大で9週齢胎児の同じ大きさ (スコア:1)
ぐぐってみたところ、9週の胎児は20mm前後の大きさのようですから、胎児そのものではなさそう。
原文はBBC記事の
かな?
# 思考はできないにしても、ぼんやりとした意識はあったりして……。(怖すぎる)
Re: (スコア:0)
"The pea-sized structures reached the same level of development as in a nine-week-old foetus, but are incapable of thought."
だよ.
この脳の欠片に (スコア:0)
この脳の欠片に心とかはあるんですかねぇ・・・
「心」の定義が曖昧だけど・・・
Re:この脳の欠片に (スコア:1)
認める人は海や岩にも認め、認めない人は動物や乳幼児にも認めないですからね、心。
科学というよりは哲学の分野だし。
個人的には、感覚器があって外界とのコミュニケーションがあって初めて形成されるものじゃないかなーと思うのですが。
孤高の「神経細胞の固まり」には心は宿らないという仮説。
#あくまで「心」であって「意識」でも「精神」でも「魂」でもない話ですよ、と念のため。「魂」は哲学というより宗教の概念か。
Re: (スコア:0)
4mm の脳にも 2mm の魂
脳足りん (スコア:0)
このあいだMRIを取ってもらったときに発覚したんだけど、
うちの子供は脳の一部が欠けているらしい。
ちょっとオバカだったので何か納得してしまったんだが、こういう人って実は結構いて、気づかないだけで
普通に生活しているんだと医者が言っていた。(足りない部分は脳の別の箇所が補うらしい)
こういう研究って倫理的に反対されやすいけど、
この研究結果がうちの子みたいな言葉どおり「脳の足りない」人たちの治療の一環になってくれるなら
なんとか頑張って続けていって欲しいと願う。
Re:脳足りん (スコア:3)
脳の半分が生まれつき無いという症例は先天的半球欠如といって、結構な数存在する。その上ほとんどの場合自覚・他覚症状は無かったりする。(振った元恋人に銃で頭を撃ち抜かれたが、脳がない方の半球だったと判明したため大事に至らなかった、という例もある)
人間性を司っているのは脳の大きさではなく記憶の量だ。そして一旦記憶が構築されればたとえニューロンの大半を失ったとしても記憶の鮮明度は欠けてしまうものの人間性の本質を失うことはない。(海馬や側頭葉など記憶の出し入れに関わる中枢はあるが、「記憶そのもの」の中枢は存在しない。記憶を司るニューロンは脳全体に分布している)
だから今回の研究が進めばたとえ病気や怪我でニューロンを大量に失ったとしても、神経幹細胞を補充することで短期間で社会生活に復帰できる可能性がある。
Re: (スコア:0)
ただこれ、既存の脳に脳組織を追加するんではなく、丸々一個作ろうとしてんですよね。
作ってから移植すると培養脳側で発生済みの構造(最悪記憶や精神を含む)と干渉しそうだしきっと不味い。
ニューロンの補填だけなら幹細胞をぶち込めばよいし、今回パスした構造物の生成を患者の頭蓋内で既存の脳組織と接続しながら行わないと治療応用は難しいかも。
Re:脳足りん (スコア:2)
ただ骨髄から取り出した幹細胞を投与した臨床試験では神経組織の構築には至らなかった。
やはりiPS細胞から育てた幹細胞を投与しなければならないのだろう。ただ成長したニューロンに果たして死んだニューロンの肩代わりができるのだろうか?
もし脳梗塞とかでニューロンの大量死が起こった場合、頭蓋の中で単なる細胞の塊ではない「神経組織」をどうやって構築させるか…
それよりも高等動物は何故ニューロンの再生能力を失ったのだろうか? 再生した神経は生存に必要な行動の学習には不利だったというのか?
Re: (スコア:0)
ハードルの高い研究ですよね…
再生しない理由というと、ニューロンのネットワークがひと通り出来た後に許容出来る変化量(再生)が高等生物では小さい、とかはありそうな話かも。
しかし脳丸ごとはなぁ…
脳の丸ごと製作のほうが都合が良さそうな前提を想像してみるとして…脳の発生の一段階でネットワークのフォーマットみたいなのがあってフォーマット済みのネットワークでないと利用できないとかだと、丸ごと作って移植の方が良いのかな?
フォーマット直後はブランクな前提が無いと移植したくないけど。