房総半島沖水深6,000m付近の海底に大量のプラスチックごみ 143
ストーリー by headless
チキンハンバーグ 部門より
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JAMSTECの海洋プラスチック動態研究グループの調査によると、房総半島から約500km沖、水深6,000m付近の深海平原に大量のプラスチックごみが集積しているそうだ(プレスリリース、 論文)。
海洋に流出するプラスチックごみのうち海面に浮かぶ量は4%程度に過ぎず、深海底が最終的な集積地と考えられているが、その実態はよくわかっていなかった。海洋プラスチックごみの約半分は日本を含む東アジアや東南アジアから漏出しており、その一部は黒潮に乗って日本近海を北上する。そのため、海流が大きく渦を巻いて循環する四国沖の「黒潮・再循環域」と房総半島沖の「黒潮続流・再循環域」では、運ばれてきたプラスチックごみが渦に巻き込まれて集積・沈降し、海底に巨大なごみだまりが形成されていると予想されていたという。
今回の研究では、2019年9月に有人潜水調査船「しんかい6500」で黒潮続流・再循環域直下の深海平原を調査。目視観察および撮影した映像をもとに単位面積当たりのプラスチックごみ密度を算出したところ1平方キロメートル当たり平均4,561個と、過去に記録された深海平原におけるプラスチックごみと比べて2桁高く、海溝や海底谷といったごみが集まりやすいと考えられる窪地との比較でも高い値となっている。
見つかったプラスチックごみの8割以上はポリ袋や食品包装などの使い捨てプラスチックであり、製造年月日に昭和59年(1984年)9月と印刷されたチキンハンバーグの袋がほぼ無傷な状態で発見されるなど、水温の低い深海ではプラスチックがほとんど劣化しないことも判明。表層で沈み込むプラスチックごみは1週間以内に海底まで到達すると推定されており、地球シミュレータによるシミュレーションでは黒潮続流・再循環域の海底に沈むプラスチックごみは遠くの海底から運ばれてきたのではなく、鉛直方向に沈降したものが残留している可能性が高いという結果が出たとのこと。
今後の研究ではさらに多くのごみが集積されている可能性のある四国沖の黒潮・再循環域の海底を調査するほか、黒潮が運ぶプラスチックごみの量や海底に輸送するメカニズム、日本周辺の深海底に広がるプラスチックの存在量などを明らかにし、深海に特異的なプラスチックごみ生命圏の実体を明らかにしていく予定とのことだ。
海洋に流出するプラスチックごみのうち海面に浮かぶ量は4%程度に過ぎず、深海底が最終的な集積地と考えられているが、その実態はよくわかっていなかった。海洋プラスチックごみの約半分は日本を含む東アジアや東南アジアから漏出しており、その一部は黒潮に乗って日本近海を北上する。そのため、海流が大きく渦を巻いて循環する四国沖の「黒潮・再循環域」と房総半島沖の「黒潮続流・再循環域」では、運ばれてきたプラスチックごみが渦に巻き込まれて集積・沈降し、海底に巨大なごみだまりが形成されていると予想されていたという。
今回の研究では、2019年9月に有人潜水調査船「しんかい6500」で黒潮続流・再循環域直下の深海平原を調査。目視観察および撮影した映像をもとに単位面積当たりのプラスチックごみ密度を算出したところ1平方キロメートル当たり平均4,561個と、過去に記録された深海平原におけるプラスチックごみと比べて2桁高く、海溝や海底谷といったごみが集まりやすいと考えられる窪地との比較でも高い値となっている。
見つかったプラスチックごみの8割以上はポリ袋や食品包装などの使い捨てプラスチックであり、製造年月日に昭和59年(1984年)9月と印刷されたチキンハンバーグの袋がほぼ無傷な状態で発見されるなど、水温の低い深海ではプラスチックがほとんど劣化しないことも判明。表層で沈み込むプラスチックごみは1週間以内に海底まで到達すると推定されており、地球シミュレータによるシミュレーションでは黒潮続流・再循環域の海底に沈むプラスチックごみは遠くの海底から運ばれてきたのではなく、鉛直方向に沈降したものが残留している可能性が高いという結果が出たとのこと。
今後の研究ではさらに多くのごみが集積されている可能性のある四国沖の黒潮・再循環域の海底を調査するほか、黒潮が運ぶプラスチックごみの量や海底に輸送するメカニズム、日本周辺の深海底に広がるプラスチックの存在量などを明らかにし、深海に特異的なプラスチックごみ生命圏の実体を明らかにしていく予定とのことだ。
センパイ (スコア:3)
Re:センパイ (スコア:1)
別に分解しなくても、次の知的生命体の化石燃料として役にたつよ、きっと。
Re: (スコア:0)
そだね。
数十年劣化がなくても数百万年、数千万年、数億年の単位ではシェールオイルに変化するよね。
Re:センパイ (スコア:1)
リグニン分解菌がいなかった時代に大量の木が堆積して大量の石炭になったんだよな
なおリグニン分解菌の登場以降、石炭がほとんどできなくなった
Re: (スコア:0)
もっと前にも、猛毒を大量生産したシアノバクテリアとかいう生物もいたなぁ
Re: (スコア:0)
それ、猛毒を排出するやベーやつ。
Re: (スコア:0)
植物が生まれたころにはもう毒ではなくなっている。
#4006552のシアノバクテリアも当初は植物に分類されていたが
いまでは細菌の範疇らしい。
Re: (スコア:0)
排出した毒はすぐに水中の鉄イオンと反応して酸化鉄になったので、
とくに問題はおこってないよ
Re: (スコア:0)
リグニンを分解するのはカビであり、太古から存在する。
石炭ができるのは数万年程度の時間であって地面に埋まれば簡単に生成する。
Re:センパイ (スコア:1)
そらまぁ木材腐朽菌が発展したのは今から見りゃ太古だけど、
肝心の石炭が大量に形成されたのも太古なんだから意味ないぞ 。
確かに今でも植物が木材腐朽菌の活動困難な状態に閉じ込められれば石炭は生成されるけど、
優秀な木材腐朽菌がそこかしこに居る現代では石炭期ほどの生成率はもう望めない。
劣化しないなら (スコア:2, 興味深い)
環境への影響も、言われているほどは無いと言えるのでは
対策する必要ある?見栄のため以外に
Re:劣化しないなら (スコア:2, 興味深い)
環境への影響も、言われているほどは無いと言えるのでは
対策する必要ある?見栄のため以外に
むしろ未来に再利用する資源の貯蔵庫と考えればいいのか
Re:劣化しないなら (スコア:3, 興味深い)
プラスチックと一纏めに言っているが、水より軽い(当然海水より軽い)PP・PEと、水と大差ないPSと、海水より重い(当然水より重い)PVCと、汎用樹脂だけでも全然密度が違う。
当然件の房総半島から約500km沖、水深6,000m付近の深海平原に集積する大量のプラスチックごみも、特定の樹脂が主となるであろう事=自然分別が行われた後である事は、予想しておくべきだと思う。
回収不要 (スコア:2, 参考になる)
プラスチックが問題とされるのは2点あり
進次郎が言う炭素排出量は空気中に放出されないので、ここでは関係ない。
もう一点が海洋マイクロプラスチック問題で、粒子化して魚介類経由で人間が食して大丈夫か?主な原因のプラスチック源は調査必要では?と言う方。
後者で海面上の主なプラスチックの大半は漁具であり生活圏は少なかった事が調査済み。
海底の分解されないプラスチックは対応不要。
浮かんでたゴミの行先が判明しただけ
Re:回収不要 (スコア:1)
> もう一点が海洋マイクロプラスチック問題で、粒子化して魚介類経由で人間が食して大丈夫か?主な原因のプラスチック源は調査必要では?と言う方。
WHO:一般的な飲食によるマイクロプラスチックの健康被害なし
https://www.bbc.com/news/health-49430038 [bbc.com]
Re: (スコア:0)
環境に影響あるかどうか判断するために広範囲調査しないと
深海での対策の研究をしないと
結論:予算頂戴
Re:劣化しないなら (スコア:1)
それが民主主義ってものだから。
俺に全権委任すれば、もうちょっとマシな政治をしてやんよ
Re:劣化しないなら (スコア:1)
EDANO乙
Re: (スコア:0)
民主主義の限界だな。
紀元前から存在した民主主義を捨てた過去を見習う時か。
Re:劣化しないなら (スコア:1)
どの政治形態でも主権者がアホだと市民が多大な被害を被るわけですが、
民主主義だけが唯一、主権者がアホだと主権者自身が被害を被る政治形態なので一番マシな気がします。
Re:劣化しないなら (スコア:1)
鏡を見たことある?
民主主義において政治家というのは国民を写す鏡だよ。
国民を騙して云々はひいては国民が他人を騙しても自分だけ良い暮らしをしたいと思ってることの証左だよ。
Re:劣化しないなら (スコア:1)
プラスチックごみ生命圏とはなんぞや (スコア:1)
と思ったのでプレスリリースを読んでみたら
> 海洋の表層ではごみに特異的な微生物群集やごみの増大により生息域を広げる生物など、ごみ生命圏の存在が明らかとなっています。深海底で大量にごみが集積する場所が見つかれば、深海ごみに特異的な生物群集が見つかる可能性もあります。
とのこと。
深海底でプラスチックゴミを餌にする微生物が増殖する可能性があるのか...
Re:プラスチックごみ生命圏とはなんぞや (スコア:1)
硫化水素をエネルギー源にする生物がいるなら、炭化水素のポリマーを深海でじりじり分解して成長する生物がいても不思議ではない。
Re:プラスチックごみ生命圏とはなんぞや (スコア:1)
つまり、餌と間違って食べられないように苦味を付けておけば何も問題ない…?
Re:プラスチックごみ生命圏とはなんぞや (スコア:1)
安息香酸デナトニウムの出番だな。
# Switchのカートリッジとかに使われてるもよう。
# 耳かき一杯ぐらいで風呂水(150~200L)が超苦水になるもよう。
Re:プラスチックごみ生命圏とはなんぞや (スコア:2)
プラスチック全部にいれたら微妙な溶け出しで海自体が苦くなりそうですね
# Switchのカセットを触った指を舐めても苦いとか…そういえば自分では試してないな
km^(-2) (スコア:1)
> 平均4,561 個 km^(-2)
最近はこういう書き方をするの?
Re: (スコア:0)
sradだし桁や単位系が狂ってないだけましだと思うけど?
Re: (スコア:0)
プレスリリースが間違ってるだけ。
プラスチックゴミは害悪 (スコア:1)
ただの利権なんだよ。とっととプラスチック違法化してほしい。
亀岡市を見習え。
Re:プラスチックゴミは害悪 (スコア:2)
学校にウォーターサーバー設置したらプラゴミ減るってか?
アレってメンテ業者の利権の追加の為の施策だったろ。
水筒には飲める水道水を補充すればいいだけで態々ウォーターサーバー設置する必要は無い。
Re:プラスチックゴミは害悪 (スコア:1)
いずれは本当にそうなるかも…
小泉進次郎氏は「プラスチック容器の絶滅」をめざす [agora-web.jp]
日本では年間約1000万トンのプラスチック生産があって、そのうち排出、つまりゴミになるのは約900万トンです。そのうち使い捨てプラと呼ばれる容器包装が約400万トンで、その中にはペットボトル約60万トン、レジ袋約20万トンが含まれます。さらに使い捨てプラにはスプーンやフォークなどが約10万トンあります。
「なぜスプーンが狙い撃ちされるんだ」という批判に対しては、答えは明確です。スプーン狙い撃ちではありません。プラスチック全部です。スプーンは一つの例で、プラスチック製品全部が[有料化の]対象だと、説明を理解を広げていきます。
Re:プラスチックゴミは害悪 (スコア:1, すばらしい洞察)
ほぼ100年近く小泉一族以外選出してない横須賀市だけでやってくれ
世襲の馬鹿に適当なポジション割り振ったんだろうが
こんな形で国民の生活に不便強いるようになるとは思わなかったわ
Re: (スコア:0)
その400万トンのプラスチックを何で代替するつもりなのか聞いてみたいもんだ。
# 手掴みで飯を食えということかな。
Re: (スコア:0)
手でいいじゃん
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
どこが害悪?
もし、このプラスチックごみを生命活動のエネルギー源とする生物がいたら
逆に供給がなくなるとその生物が絶滅するのでは?
Re: (スコア:0)
じゃあそのプラスチックの代わりになるものをプラスチックと同じコストで導入できるようにしろよ
# マジキチな亀岡市
Re: (スコア:0)
タイヤ、魚網、ペットボトルからだな
なら (スコア:0)
一箇所に集まるなら分解酵素 [ecotopia.earth]ぶっこめば解決できんかね
# 流石に虫や細菌だと深海適応は難しいだろうけど酵素ならあるいは。。。
Re:なら (スコア:1)
細菌をぶちまけようって話じゃなくて大量の酵素をばらまこうって話ならどの程度の範囲に、何億トンばらまくのか考えたほうが良いのでは。。。
Re: (スコア:0)
プラスチックに練りこんどいたらあかんの?
Re:なら (スコア:1)
Re: (スコア:0)
集積しているゴミの量は一体何トンあるのか。
マンガン団塊が資源の宝庫というような嘘くさい匂いがするんだよね。
Re: (スコア:0)
回収する必要あんの?
「日本を含む東アジアや東南アジア」 (スコア:0)
今ではかなり削減されているとはいえ、昭和の昔から蓄積してるなら日本のゴミもかなりの割合になりそうですね。
「日本を含む東アジアや東南アジア」? (スコア:1)
はじめに: プレスリリースを読む限り、100%日本のせいではなく、あっても2~3割程度です。
最初にちょっと思ったんですけど、別に日本に限らない話ですよね。
排他的経済水域の200海里が370kmくらいなので、今回の房総半島沖というのはもっと離れた場所にあるんですよね。
日本もずっと今回の地点を監視できているわけではないでしょうし、
どこかよその国がごみを不法投棄しに来ている推測もできるのでは?
……という考えを以てプレスリリースを読みました。
結論として概ねその理解で正しかったようです。
というか、そもそも「『日本を含む』東アジアや東南アジア」という書き方に悪意を感じます。
プレスリリースの文面は単に
> 毎年海洋に流入する膨大な量のプラスチックごみのうち、約半分は東アジア・東南アジア諸国から漏出しています。
となっており、 (当然、日本は東アジアに含まれる) 日本を強調するような文面ではないですし、論文のほうは
“China and Southeast Asia alone account for approximately half of the plastic that ends up in the ocean with China itself accounting for 28% of the total leakage (Jambeck et al., 2015).”
(要約: 中国と東南アジアだけでプラごみ排出量の半分を占め、そのうち中国だけで28%に達する)
と、どちらかというと中国にフォーカスした内容です。
これはタレコミの時点で改変されたんですかね。悪意を感じます。
実際にリンク先のプレスリリースにある画像 (リンク先プレスリリースのページ下部参照 [jamstec.go.jp])を見れば
日本の排出量は一見数字的には中国と同程度のように見えますが (あんまりこの図わかりやすくないですけど……) 、
1. 排出量のうち大多数が管理下にあること
2. 国単独の排出量であり、アジアパシフィック全体では割合としては低いこと
3. 海流的に東南アジア諸国のあたりからの投棄・流入が多く考えられること
の3点から、日本がプラごみのボトルネックとなっている判断はできないと考えられます。
ということでコメントで日本がどうのこうの一喜一憂している人たちはもう少し落ち着いても (安心しても) いいと思われます。
個人的には、思ったより中国が低いという印象です。もうちょっと全体的に多いかと思っていました。別のところに溜まっているんですかね?
Re:小さいことはいいことだ (スコア:2)
私の身体の一部は縮小の必要がないほど(泣)
死して屍 拾う者なし
Re:主要な排出国は中国、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、スリランカが飛び抜けて多く (スコア:2)
この図を見ると「半分ぐらい管理下」っていう国が全然ないんだな
法律があるかどうかとかなのかしら
人口当たりで考えるとインドは排出量すごく少ないな