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医療

赤ちゃんのうんちには大人よりもはるかに多くのマイクロプラスチックが含まれるという研究成果 117

ストーリー by headless
微小 部門より
赤ちゃんのうんちには成人の10倍以上のマイクロプラスチックが含まれるというニューヨーク大学などの研究チームによる小規模な研究成果が発表された (論文アブストラクトThe Verge の記事 )。

研究に使われたのは新生児の胎便サンプル 3 点、乳児と成人の便サンプルそれぞれ 6 点と 10 点。紙おむつ成分の混入を防ぐため、研究者はおむつに触れないよう細心の注意を払ってスパチュラでサンプルをすくい取ったという。さらに、紙おむつで使われることの多いポリプロピレンを避け、PET とポリカーボネートに絞って検出したそうだ。

結果としては PET が胎便で測定限界以下 ~ 12,000 ng/g、乳児の便で 5,700 ~ 82,000 ng/g (中央値 36,000 ng/g、以下同)、成人の便で測定限界以下 ~ 16,000 ng/g (2,600 ng/g)。ポリカーボネートは胎便が測定限界以下 ~ 110 ng/g、乳児が 49 ~ 2,100 ng/g(78 ng/g)、成人が 37 ~ 620 ng/g (110 ng/g) となっている。

この結果から研究者は食べ物による 1 日の PET 曝露量を乳児が体重 1 kg あたり 83,000 ng、成人が体重 1 kg あたり 5,800 ng、ポリカーボネートは乳児が 860 ng、成人が 200 ng と推計している。

乳児のマイクロプラスチック曝露量が多い理由として、乳児がプラスチック製のおもちゃや毛布などを口に入れることや、プラスチック製の食器が多く使われることなどが考えられる。哺乳瓶で粉ミルクを湯と混ぜればボトルのプラスチック素材が劣化して細かい破片が溶け出し、這いまわる乳児はカーペットのマイクロファイバーにも接触しやすい。

飲み込んだマイクロプラスチックはそのまま排泄されると考えられていたが、2019 年には細胞膜を通り抜けて循環系に入り込むという研究成果も発表されている。循環する血液にマイクロプラスチックが入れば炎症や細胞死を引き起こして免疫系に影響するほか、プラスチックに含まれるさまざまな化学物質がホルモンなどに影響する可能性がある。

今回の研究では小規模ながらも乳児のマイクロプラスチック曝露量が大人よりも多い可能性が示されており、今後さらなる研究が必要とのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 10時49分 (#4119505)

    μgを使え

    > 乳児の便で 5,700 ~ 82,000 ng/g
    5.7 ~ 82 μg/g ですっきりするだろ

  • by hohoho (14727) on 2021年09月26日 10時17分 (#4119499)
    知りたいところ。
    あと、マイクロプラスチックの部分に、大人のうんちには何が入っているの?
    • by Anonymous Coward

      いま時点の曝露量で健康被害が出るかどうかはわからん、というのが科学的な結論でしょう。
      どこを読んでも影響がある可能性がある程度のことしか書かれてない。
      なんなら健康に良い可能性すら否定できない。

      それでもケミカルなものに曝露してるといわれれば世の母親達は気にするし、
      こういう研究結果をうけて
      プラスチックフリーの日用品だなどと謳えば高い付加価値で商品が売れるのでこういう研究にお金を出す企業は少なくない。

      • by Anonymous Coward

        哺乳瓶より納豆の発泡スチロールの方が脆そうだけど、こういうのを研究して結果が出ちゃったら困るだけで金になるとは思えないな。みんなが高級志向になって藁につつんであるのばっかりにはなりそうにない。

        • by Anonymous Coward

          〇〇に配慮しましたみたいな商品がでるんちゃう

    • マイクロ砂と違いますが、両方ともほとんどの動物・海中生物は消化できませんね。
      「マイクロプラスチック曝露量」という単語がとても危険に見えるが、今後さらなる研究が必要なのかも疑問が残る

  • by jizou (5538) on 2021年09月26日 11時17分 (#4119517) 日記

    毛布の毛 で何本ぐらいなんだろう。
    床に舞っているほこりがNGになりそう。

    それぐらいで影響が出るようだと、
    プラスチックは劇薬扱いになっているのではと。

    • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 15時13分 (#4119590)

      世界中で不織布マスクからポリプロピレン吸ってる時代なのにね。無害無害。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      根拠がないよね、気分の問題
  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 10時13分 (#4119498)

    >大人よりもはるかに多くのマイクロプラスチックが含まれるという研究成果
    おれのうんちのほうが、ドン引きするくらい「くちゃい」

    • by Anonymous Coward

      100%プラスチックになったら臭わないぞ

    • by Anonymous Coward

      がんばろう!

    • by Anonymous Coward

      赤ちゃんは食物繊維をとってないからでしょ?
      成長すると、食物繊維の接種量が増えて、腸内細菌もその食べ物にあった形になる

  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 10時48分 (#4119504)

    マイクロプラスチックの有害事象としていつもとりあげられるのは海洋生物で、人体に影響を及ぼすっていうエビデンスは見たことがない。

    いわゆる「環境ホルモン」が注目されたのは1990年代だけど、それから10年以上経過した2008年に出された農水省のレクチャー [maff.go.jp]でも

    ヒトでは、環境からの化学物質の摂取による内分泌かく乱作用により、有害な影響を受けたと確認された事例は今のところありません。

    と明言されている。

    その後、「懸念」以上の明確な実証ってなされたのだろうか?

    • by nemui4 (20313) on 2021年09月26日 13時50分 (#4119565) 日記

      >マイクロプラスチックの有害事象としていつもとりあげられるのは海洋生物で、人体に影響を及ぼすっていうエビデンスは見たことがない。

      マイクロプラスチックだと物質としては安定していそうで飲み込んでもそのままンコに出てしまうのかな。
      海洋プラゴミって漁網や糸状のものが生物に絡まって身動き取れなくしたり食い込んで傷つけたり、ビニール袋とか飲み込んで窒息死したりというのが多いのかと思ってた。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        >マイクロプラスチックだと物質としては安定していそうで飲み込んでもそのままンコに出てしまうのかな。

        ニラだってトウモロコシだってそのまま出るけどな。

    • by Anonymous Coward

      アレルギー持ちやアトピーって昔はそれほどいなかった気がする
      排気ガスや何やらで光化学スモッグ警報とかでてたのに

  • 身のまわりを、木材や石材や紙、羊毛、綿、絹、麻などで揃えたとして、幼児がそれらの素材の小片を食べ、
    それらが「細胞膜を通り抜けて循環系に入り込む」可能性は無いのだろうか?

    そして、それら天然素材の小片が、循環する血液に入り込んだ場合、
    「炎症や細胞死を引き起こして免疫系に影響するほか、小片に含まれるさまざまな化学物質が
    ホルモンなどに影響する可能性」はないのだろうか。

    • by Anonymous Coward

      天然ウランとか、天然ヒ素とか、自然水銀とかありそう

    • by Anonymous Coward

      こちら天然木材腐朽菌と天然石綿でごぜえます

      • by Anonymous Coward

        木材腐朽菌は別に人体への有毒性は今のところ報告されてないんじゃないの?

        • by Anonymous Coward

          では、下関産天然テトロドトキシンはいかがでしょうか、大変神経に効きが良いものでございます。

          他には美容整形にも使われおります天然レンゲハチミツから抽出したボツリヌストキシンや、有機栽培トウゴマ抽出のリシンなども取り揃えてございます。

          • by Anonymous Coward

            「では」じゃねーよw

    • by Anonymous Coward

      μg/gなんて揚げ物のアクリルアミド程度の量だから、ほとんどの種類のプラスチックにおいて全く問題がない。ホメオパシー信者にとっては効果があるのかもしれないが。

      • by Anonymous Coward

        ある物質に関しての安全な濃度が、他の物質にも適用できるという根拠は?
        化学式の些細な変化一つで毒性が大きく変わるなんてざらにある話だと思うが。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 11時10分 (#4119512)
    乳児がいる者としては、母乳保育と粉ミルク(搾母乳を哺乳瓶であげるのも含む)で分類したらどんな感じなのか気になりますね。
    • by Anonymous Coward

      そういえば、昭和の50年代ごろから粉ミルクが主流になって身体の成長に影響が出るんじゃないかとか
      紙おむつが主流になって、心の成長に影響が出るんじゃないかとか
      そういう話があった気がするけど、結局どうだったんだろう。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 11時16分 (#4119516)

    プラスチック自体の有毒せいって証明されてるんでしょうか

    • by Anonymous Coward

      微小物質って化学毒性だけでは測れないのが問題。

      たとえば石綿とか化学的には全く無害なので毒性が分からず多用されたものの、
      繊維が肺胞を刺激することで発がん性に繋がるってことが後で判明したわけで。

      • by Anonymous Coward

        >毒性が分からず多用されたものの
        そんなもの世の中にはたくさんあって、でもごく一部の物質が本当に害があったという特殊例では?

        • by Anonymous Coward

          でもって、マイクロプラスチックが特殊例の範疇だったら一大事、ということで騒がれてるのでは?

        • by Anonymous Coward

          因果関係が証明された特殊例かも、しらんけど

      • by Anonymous Coward

        元コメは「無害」or「有毒せい」というよくわからん括りで混乱してるけど、
        「マイクロプラスチック自体が人体にどう有害か」は立証されてるんでしょうかね。

        • by Anonymous Coward

          立証立証って連呼するやつって立証された時には手遅れなことを見落としてるんだよな。
          公害病の原因企業と同じ理屈。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月26日 16時09分 (#4119611)

    マウスでも作ればいいじゃない
    赤ちゃんうんちから

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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