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2022年10月10日のサイエンス記事一覧(全2件)
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ワーム

ハチノスツヅリガの幼虫の唾液にポリエチレンを分解する酵素 26

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酵素 部門より
ポリエチレン (PE) の酸化と解重合を可能にする酵素がハチノスツヅリガの幼虫の唾液から発見された (論文マルガリータサラス生物学研究センターのプレスリリースThe Register の記事)。

研究を率いた Federica Bertocchini 氏は趣味の養蜂家でもあり、蜜蝋を食べる養蜂の害虫であるハチノスツヅリガの幼虫 (以降、幼虫) を捕まえてPE製の袋に入れておいたところ、袋に穴をあけて逃げ出してしまったことが研究のきっかけとなった。

Bertocchini 氏の研究グループは幼虫が PE を食べて生分解できるという研究成果を 2017 年に発表しており、2020 年には別の研究グループが幼虫の腸内細菌叢とのかかわりを示唆する研究成果を発表している。

微生物による PE の生分解は非常に長い時間を要するだけでなく、紫外線照射や加熱といった非生物的な事前の酸化処理が必要となる。一方、幼虫による PE 分解は短時間で事前処理を必要としないため、腸内細菌のみでは実現できないと考えられていたが、酵素のかかわりについては明らかになっていなかった。

研究グループでは幼虫の唾液を電子顕微鏡で調査し、2 種類のフェノール酸化酵素「Demetra」と「Ceres」を特定。いずれの酵素も PE を酸化する働きを示すが、Demetra の働きは特に強く、PE 表面に肉眼で見える痕跡(小さなクレーター)を作る。

事前の非生物的処理を要せず、常温かつ中性の水溶液内で数時間以内に PE を分解できる酵素の存在は、研究者が知る範囲で初めて報告されるものだという。ただし、これらの酵素が PE を分解する仕組みを徹底的に理解するには、さらなる構造的・生化学的・機能的な研究が必要とのことだ。
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サイエンス

米から作った代替肉 50

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代替 部門より
maia 曰く、

山形大学学術研究院 渡辺昌規教授の研究チームは、株式会社サタケとの共同研究で「脱脂米糠」を原料に代替肉を作ることに成功した(プレスリリース山形放送の記事)。

米糠から米油を抽出する際にできる脱脂米糠を原料に、大豆タンパク質から製造された代替肉と同様な微細構造、弾力性を示し、肉の食感などを再現した。脱脂米糠は米油製造現場において、重量ベースで原料 (生糠) の 80 % 以上に達する大量の副産物で、未利用資源として問題だった。

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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

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