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2023年10月のサイエンス人気記事トップ10
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地球

米非営利組織、4億台のPCをゴミにしないようWindows 10のサポート延長を求める 222

ストーリー by headless
延長 部門より
米非営利組織 PIRG (Public Interest Research Group) が Microsoft に対し、Windows 10 のサポート延長を求める 2 万人の署名を送ったそうだ (メディアリリースThe Register の記事BetaNews の記事)。

Windows 10 のサポートは 2025 年で終了するため、Microsoft では Windows 11 へのアップグレードを推奨しているが、現在 Windows 10 を実行している 10 億台の PC のうち 40% は Windows 11 の要件を満たさないとみられる。PIRG によれば、Windows 10 のサポート終了は、これまでにない大量のコンピューターを一気に陳腐化する行為だという。これは高価なデバイスが長期間使用できることを期待する消費者を裏切るだけでなく環境にも悪影響を及ぼし、Microsoft の掲げ意欲的環境目標にも逆行するものだとして、サティア・ナデラ氏に再考を求めている。

製品の計画的な旧式化は多くのメーカーが行っているが、Apple が猛反対してきた修理する権利を支持し、Google が Chromebook に 10 年間の自動更新提供を発表するなど状況は変わりつつある。Microsoft はどうするだろうか。
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サイエンス

近畿大学、ウナギの完全養殖に成功 95

ストーリー by headless
用語 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

日本経済新聞の記事によると、近畿大学水産研究所が26日、ウナギの完全養殖に成功したと発表したそうだ。卵から人の手で育てた稚魚を親にし、その親からとれた卵をふ化させたという。

近畿大学水産研究所では過去に採卵・ふ化には成功したものの、仔魚が餌を食べるまでには至らず、今回の研究を 2019 年に再開するまで中断していたという (ニュースリリース)。

ウナギの完全養殖は 2010 年に水産機構が成功しているが、実用的なコストでの大量生産には至っていない。今回の研究では水産機構が開発・公表している技術情報を用い、2019 年 9 月に人工ふ化に成功。人工ふ化したウナギの雌雄を親魚とするため、2022 年 9 月から人為的に成熟を促進する催塾を行ったところ 2023 年 7 月 5 日に受精卵が得られ、翌 6 日にふ化して完全養殖に成功した。

最初の受精卵からふ化した仔魚は 10 月 18 日時点で 46 尾が生存しており、8 月 3 日にふ化した仔魚が 124 尾、8 月 23 日にふ化した仔魚が約 420 尾いるそうだ。今後 3 か月から半年程度でシラスウナギに変態し、さらに1年程度かけて一般的な食用サイズに成長するとのこと。研究では養殖用種苗として利用可能になるシラスウナギまでの育成を第一目標としているが、この過程が最も難しいとされている。また、現在の仔魚飼育技術では大量生産の実現は困難であり、低コストで大量生産できる目途はたっていないのが実情とのことだ。

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バイオテック

イモガイに刺されたら、気を失う前に誰かに伝える 48

ストーリー by nagazou
そんなにやばいのか 部門より
イモガイは毒のある貝の中でも、特に猛毒を持っていることで知られているそうだ。千葉県の房総半島から南に広く分布し、浅瀬などにも生息している。そんな「イモガイ」に刺された場合、毒の回るスピードに対処する手順が非常に難しいということがSNSのX上で話題になっているようだ。SNSで言われている具体的な手順は次の通りになる(Togetterなきじん海辺の自然学校)。

1. 頑張って人の目につく場所にたどり着く
2. 通りがかった人に「私はこれから気を失います」と伝える
3. 貝に刺されたと説明し、「フグに似た毒です」とも伝達する
4. その後で気を失う
といった無理ゲー具合となっている。イモガイの毒は非常に強力で、その毒性はコノトキシンと呼ばれるペプチドの混合物によって引き起こされる。現在、イモガイの毒に対抗できる特別な治療法はないため、唯一の治療法は「代謝が終わるまで頑張ること」だそうだ。

なきじん海辺の自然学校の記事でも応急処置として
1. 声を出して助けを求めます
2. 毒を口で吸い出しながら、起立・歩行が可能な間に陸へ上がります
3. ただちに救急車を呼びます。迷うことなく119番通報してください

という方法が記載されており、こちらも高難易度となっている。
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バイオテック

2023年ノーベル生理学・医学賞はCOVID-19のmRNAワクチン開発を可能にした2氏が受賞 52

ストーリー by nagazou
今年も始まりました 部門より
headless 曰く、

2023 年ノーベル生理学・医学賞はハンガリーのカタリン・カリコ氏と米国のドリュー・ワイズマン氏が共同受賞した。授賞理由は COVID-19 に効果を示す mRNA ワクチン開発を可能にしたヌクレオシド塩基の改変に関する発見 (プレスリリース)。

1980 年代には細胞を培養することなく効率的に mRNA を作り出す in vitro 転写と呼ばれる手法が導入され、mRNA をワクチンや治療目的で使用する研究も進められた。しかし、in vitro 転写による mRNA は不安定であることなどに加え、炎症反応を引き起こす問題があったため、医療目的での開発は限定的だった。

1990 年代初め、ペンシルベニア大学の助教だった生化学者のカリコ氏は研究資金提供者に医療目的での mRNA 技術開発の重要性を納得させるのに苦心していたが、樹状細胞に興味を持っていた免疫学者のワイズマン氏が同僚となって研究は新たな展開を迎えた。

カリコ氏とワイズマン氏は in vitro 転写による mRNA を樹状細胞が異物と認識することに気付く。哺乳類の細胞内で RNA の 4 つの塩基は繰り返し化学的に改変されるが、in vitro 転写による mRNA では改変されないことに注目した 2 氏は塩基を改変した mRNA を作成。これを樹状細胞に導入したところ、炎症反応がほぼ起こらなくなることが判明した。2 氏は後に塩基を改変した mRNA では未改変の mRNA と比べてタンパク質の生成量が大幅に増加することも確認している。

2 氏の研究成果は前例のない速度でのワクチン開発を可能にし、COVID-19 パンデミック中に効果的な mRNA ワクチン開発に重要な役割を果たした。ノーベル会議事務局長のトーマス・パールマン氏は個人的にカリコ氏を知っており、研究者として認められずに苦労する様子や、2013 年にバイオンテックの(シニア)バイスプレジデントに就任した時のエピソードも語っている(動画)。

17420412 story
サイエンス

おしっこを我慢しながらつく嘘はばれにくい 25

ストーリー by nagazou
ホントか 部門より
おしっこを我慢しながら嘘をつくと、嘘がバレにくくなるらしい。大元の研究は古いもののようだが、アメリカのクレモント大学の研究チームが大学生22名を対象に実施した実験では、尿意を我慢することで行動の抑制力が高まり、嘘をつく際の自制心も増強されることが明らかになったという(ScienceAlertナゾロジー

実験では、尿意を我慢するグループとそうでないグループに分かれ、嘘をつく課題に取り組んだ。尿意を我慢したグループは、嘘をつく際の瞬きの増加や声の上擦りなどの典型的な嘘をつく際の行動が減少し、より自信を持って嘘をつくことができたそうだ。また、第三者の評価でも、尿意を我慢したグループは嘘がバレる確率が低かったそうだ。

研究では、おしっこを我慢することが自己制御能力を向上させ、嘘をつく際に自信を持って話すことができるようになったとしている。この現象は「抑制波及効果」と呼ばれ、直前におこなった自己制御を必要とする行動が、その直後もしくは同時期の自己制御行動にも影響を及ぼのだそうだ。

今回の研究では、尿意を我慢することは筋肉を抑制する必要があるため、これが嘘をつく際の自制心を高める要因となったと見られている。ただし、あまりにも尿意が強い場合には、脳の抑制機能のリソースが尿意の我慢にすべて割かれ、逆効果になる恐れもあるとしている。
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地球

深海の熱水に含まれる『金』を藻のシートに吸着させて回収に成功、世界初 63

ストーリー by nagazou
資源 部門より
海洋研究開発機構とIHIの研究グループは、東京・青ヶ島沖の深海の熱水から金と銀を特殊なシートに吸着させて回収することに成功した。青ヶ島の深海の岩石には高濃度の金が含まれていることが知られている。研究グループは「ラン藻」と呼ばれる藻を使用したシートを開発。これを熱水噴出孔の周りに設置して金を吸着させたところ、シートには最大でおよそ20ppm=1トンあたり20グラム相当の「金」が吸着していたという(NHK)。

金の吸着率は世界の主要金山の鉱石の濃度の5倍に達し、今回の実験では、銀も高濃度で吸着することに成功したという。商業化にはまだ課題があるものの、将来的には温泉や下水など他の環境でも応用可能で、新たな金の採取方法として期待されている。
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ニュース

記録的な猛暑の影響でスズメバチの巣が巨大化。トマトの価格がか2か月で450円上昇 63

ストーリー by nagazou
たしかにハチ関連のトラブルが増えている 部門より
2023年の夏は記録的な暑さとなった。6月~8月の平均気温は1989年の統計開始以降、最も高く、平均気温の平年差も過去の記録である2010年の「+1.08℃」を上回る「+1.76℃」という記録を達成したという。その影響がさまざまな方面に出ているようだ。

一つはスズメバチの巣が巨大化し危険度が増しているそうだ。今年は春から気温が高かったため、スズメバチの巣作りが早めに始まってしまい、その結果巨大化したらしい。それに伴いハチの数も増えており、10月にハチの活動が活発になることから、駆除業者が危険なモンスズメバチ、キイロスズメバチ、そして最も攻撃的なオオスズメバチの駆除作業に追われる状況になっているという(テレ朝NEWSFNNプライムオンライン)。

また猛暑の影響でトマトの価格がわずか2か月間で450円も上昇したそうだ。1kg当たりの小売価格は8月上旬には約700円だったが、10月第1週には1150円に達しているという。この急激な価格上昇は、異例の暑さによる不良品が相次いだためとされている。このほか、キャベツは1個298円と1週間前の1.5倍に、ブロッコリは1個316円と1.2倍に値上げされたという。収穫できる時期が例年よりも短くなったために品物の量が安定せず、仕入れ値が上がっているとしている。また白菜などの葉物野菜やダイコンも値上がりしているとのこと(NHKとちテレ[動画]SBS NEWS)。
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ゲーム

英国で環境保護団体が鉄拳7トーナメント中に乱入、決勝試合を妨害 58

ストーリー by nagazou
夢みたいな目標をもってやるから、-いつも過激なことしかやらない 部門より
過激な抗議行動で知られる英国の環境保護団体「Just Stop Oil」は15日、ゲームイベントEGX Londonの中で開催されていた鉄拳7トーナメント中に抗議のために乱入、決勝となる試合を妨害した。同団体は決勝戦が始まると同時に、2人がモニターに水鉄砲でオレンジ色のペイントを発射、選手たちのプレイを妨げた(TheGamerJust Stop Oilの投稿した動画)。

同団体はその様子を動画でアップし、その中で石油、石炭、ガスの新規認可停止を英国政府に要求している。EGXを標的にした理由に関して同団体は、化石燃料に約1670億ドルを融資しているバークレイズ銀行によって後援されているからだと主張していたという。乱入者は逮捕された。

同団体は過去にゴッホ作品の額縁に損傷を与えるなど、さまざまな問題を起こしている。4日にもロンドンでミュージカル「レ・ミゼラブル」の上演中に乱入、公演を妨害する事件を起こしている(朝日新聞)。
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バイオテック

ネコにマタタビは依存性なし 43

ストーリー by nagazou
安全安心 部門より
岩手大学の研究グループが、ネコがマタタビに依存性を持つかどうかという長年の疑念に答える研究成果を発表した。研究では、マタタビの葉の抽出物を与えた際のネコの行動を観察。その結果、マタタビに依存性の兆候は見られなかったことが示されたという。また、長期間にわたりマタタビを与えたネコの血液検査も正常値を示しており、毒性の兆候も見られなかったという(毎日新聞)。

ネコにとってマタタビは安全であり、依存性や毒性の心配はないと研究結果は結論づけたようだ。岩手大学の宮崎教授は、マタタビがネコの多幸感に寄与する可能性を指摘し、ネコにとってポジティブな効果をもたらす安全な物質であると強調している。

同研究グループでは、この研究を基にして、ネコをリラックスさせるためのマタタビスプレーを開発した。マタタビの有効成分を濃縮したもので、爪とぎやおもちゃに振りかけて使うことで、猫をリラックスさせる効果があるとされている。価格は税込みで1000円らしい。
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医療

中国の研究者が新種のコロナウィルスを発見 39

ストーリー by nagazou
ネオコロナ 部門より
中国の科学者たちは調査により、中国・海南省で以前には見られなかったウイルスを8種類発見したそうだ。これらの8種類のウイルスは、種の障壁を越える可能性があり、新たなパンデミックを引き起こす能力を持っているという(Vipin M. VashishthaさんのポストScienceDirect)。

この研究は、中国海南省におけるげっ歯類によるウイルスのバイローム(生態系内のウイルスの組成)を分析、新たなウイルスについて調査したもの。げっ歯類は人獣共通感染症の媒介者であり、新興感染症(EID)のリスクを高める要因となっている。

中国の海南省でげっ歯類から合計682のサンプルを収集、それらのサンプルから得られたウイルスのDNA情報を分析した。新たに発見されたウイルスのうちの一つ「CoV-HMU-1」と名付けられた新しいコロナウイルスは、Covidなどと同じコロナウイルスのサブジャンルに属することが判明したという。

あるAnonymous Coward 曰く、

「このウイルスは齧歯動物から発見されており、専門家らは、ウイルスが種の壁を越えた場合、人間に感染する「高い確率」があると警告している」そうな
今の新コロは旧型新型コロナウィルスになるのかな?

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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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