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地球

生分解性プラスチックは深海でも生分解されるとの研究成果 33

ストーリー by headless
分解 部門より
東京大学や JAMSTEC などの研究によると、ポリ乳酸を除く様々な生分解性プラスチックが深海でも分解されることが実証されたそうだ(プレスリリース東京大学の記事論文)。

この研究では有人潜水調査船「しんかい6500」とフリーフォール型深海探査機「江戸っ子1号」を用い、深海に生分解性プラスチックと汎用プラスチックを 3 か月 ~ 14 か月間設置し、重量と形状の変化や表面に付着した微生物の解析を行っている。サンプル設置は神奈川県の三崎沖 (水深 757 m) と静岡県の初島沖 (水深 855 m)、伊豆小笠原島弧海底火山付近の明神海丘 (水深 1,292 m)、黒潮続流域の深海平原 (水深 5,503 m)、日本最東端の南鳥島沖 (水深 5,552 m) のほか、浮遊プラスチックごみが多い東京湾に面したJAMSTEC横須賀本部の岸壁 (水深約 5 m) で行ったという。

その結果、ポリ乳酸を除く生分解性プラスチック表面には無数の微生物がびっしり付着し、時間とともに生分解が進む様子を確認できた。生分解速度は水深が深くなるほど遅くなるが、いずれの深海底でも分解される。今回使用した微生物産生ポリエステルでレジ袋を作成した場合、初島沖で約 3 週間 ~ 2 か月間での分解が予想される。サンプルに付着した微生物は日本近海だけでなく世界中の海底堆積物に存在し、世界中の海域で生分解されると考えられるとのこと。

すべてのプラスチックを回収することは不可能であり、深海底には大量のプラスチックごみが蓄積している。そのため、使用中は優れた物性を持続的に発揮する一方で、海洋に流出した場合に可能な限り速やかに分解する海洋分解開始機能を有する高性能な海洋生分解性プラスチックの開発が期待されるとのことだ。

ポリ乳酸が海中で分解されないという研究成果から生分解性プラスチックが海中で分解されないという報道もあったが、海中で分解されないのはポリ乳酸限定だったようだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2024年01月28日 14時53分 (#4600149)

    ストロマトライトが排出した史上最強の毒物も、
    木本植物が残す超難分解物質も、
    いずれは誰かが消化し始めたんだし、
    深海プラゴミだってそのうち誰かのごちそうになるだろう

    • by Anonymous Coward

      そこまで進化するのに何万年かかると思ってるんだ

  • by Landie(GRG) (6950) on 2024年01月28日 14時49分 (#4600146) ホームページ

    > JAMSTEC横須賀本部の岸壁 (水深約 5 m)

    他は3~4桁。
    せめて2桁のポイントも用意できなかったのか。

    • by Anonymous Coward

      水深 5 m のサンプルは浮遊プラスチックを模したもの

    • by Anonymous Coward

      浅い海で分解されるプラスチックは深海でも分解されるか?
      という問いなんだから、浅い海と深海のデータだけで十分でしょう。

      余計な情報をつけると論点がぶれます。AとBを比較するだけで話が終わってるのに、Cなんて持ち出しちゃだめです。

  • by Anonymous Coward on 2024年01月28日 11時35分 (#4600119)

    プラごみの内訳で一番大きな体積を占めるのは漁具やブイなどが半分以上であって、そんなところに生分解性プラスチックを使う事になるか?
    飲料のボトルも2割ぐらいはあるようだが、そこに生分解性プラスチックを使うのは保存性にかなり影響が出るんじゃないかな

    • by Anonymous Coward

      ペットボトルは捨てるのが面倒なので紙になればいいと思うけど、炭酸飲料は紙パックは無理なんだろうな。
      ホットはどうだろうか。

      • by Anonymous Coward

        ペットボトルが紙になることはないな、蓋ができないだろ

        • by Anonymous Coward

          また紙の話してる…

        • by Anonymous Coward

          一部紙パック牛乳等を見れば分かるとおり蓋はできる、

          ただ、コーラの500mlPETボトルで10気圧近い内圧にも耐えた実験は見た事あるけれど。
          紙パックではその半分だって耐えられないのではなかろうか。
          そうならばそっちの観点で紙パックは無理となる。

    • by Anonymous Coward

      全てを生分解性にできないのは分かる。
      でも、ストーリーにあるようにレジ袋のような使い捨ての物は生分解性にすることに意味はあるという研究でしょう。
      海で使うプラスチック製品に生分解性を持たせろなんて言ってない。

      • by Anonymous Coward

        本当に意味があるの?
        すごく微々たる用途だよ

        • by Anonymous Coward

          レジ袋だけ削減しても微々たるもの、っていうのはレジ袋有料化の時によくでた話。
          今回の生分解性プラスチックの話はレジ袋に限らないので分けて考えたほうがいい。

          あと元コメの漁具やブイというのも認識が誤ってる。
          海洋プラスチックごみは、陸域からの供給が86%、漁業からの供給は9%(水産庁)

  • by Anonymous Coward on 2024年01月28日 12時54分 (#4600130)

    10年後くらい後になって、
    かつては生分解性プラスティックは環境に良いと言われていたが
    不安定環境かで分解されると有害物質を発生させてしまうことが分かり、むしろ環境に悪い
    みたいなことが急に言われ始めて大問題になると予想

    • by Anonymous Coward

      思いがけない結末って、文字通り思いつかないから意外な結末になるわけで、素人がすぐに想像できるような展開にはならないと思う。

      • by Anonymous Coward

        思いがけない結末って、文字通り思いつかないから意外な結末になるわけで、素人がすぐに想像できるような展開にはならないと思う。

        とある某玄人曰く
        人類の服が生分解セプラのみとなった頃に生分解バクテリアが大増殖
        そして世界は薄い本となった
        みたいな

    • by Anonymous Coward

      過去の話

      生分解性プラスティックは環境に良いと言われていたが、印鑑登録書のカードの素材として使われ、発行して数年後にカードが分解されてしまい破損が多発したため、交換が必要となり環境に悪かった。

      印鑑登録証(カード)を交換しています
      https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/touroku/inkan/hikikae.html [tokyo.jp]

      やっぱ印鑑は廃止だよな

    • by Anonymous Coward

      新しい素材に未知の特性があるのは世の常です。

    • by Anonymous Coward

      プラスチック(マイクロプラスチック)全般の危険性は天然の微粒子と大差ないという結論が出るものの、一部の環境団体が延々と危険性を喧伝し続ける、と予想している。

    • by Anonymous Coward

      プラスチック便利
        ↓
      燃やすとダイオキシンが出る。紙万歳。
        ↓
      材料も焼却炉も技術が進み、燃やしても有毒ガスが出ない
      PETは燃やせるプラスチック
      紙は森林資源の破壊につながる
        ↓
      マイクロプラスチック問題視
        ↓
      生分解プラスチック発明。採用が進む
        ↓
      生分解による問題が顕在化
        ↓
      ビニール袋有料化
        ↓

      続き・修正たのむ

  • by Anonymous Coward on 2024年01月28日 19時28分 (#4600202)

    特に健康被害も報告されてないよね。

    • by Anonymous Coward on 2024年01月28日 20時40分 (#4600214)

      基本的な思考として、そのまま自然に還らないという事は原則的には廃棄処理しなければならないという事なのです。
      自然に分解されるなら、最終処理をある程度自然に任せて良いことになります。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        ガラスなんかも還りはしないが、同列に扱わないのはなぜ?

        • by Anonymous Coward

          そこでガラスを例に出した理由がよく分からない。ガラスなんかはごみ処理が適切に回ってる方のゴミだろう。

          • by Anonymous Coward

            国内のゴミ事情なら、プラスチックも同様に適切に回ってるだろ。

            • by Anonymous Coward

              それが回収されてないから自然界に存在してるんだろ。ガラスが100%回収されてないとしても物量が違う。
              そもそも自然界にプラスチックごみが流出したまま残余している現実があるからこそこの問題が認識されてる。
              そこを否定してもしょうがない。

              • by Anonymous Coward

                結局、プラスチックとかガラスとかそういう区別よりも、ゴミはゴミ箱へってだけの話だろ。

        • by Anonymous Coward

          ガラスはエネルギレベルは底辺で、全然反応しないからでしょうね。
          その辺の石と一緒。
          プラは、安定しているように見えるが有機物でまだ反応の余地がある。
          燃えたりするってことは、まだエネルギポテンシャル持ってるというとことです。
          予期せぬところで化学反応してくれるから、問題になる。
          ということではないかと愚考してみました。

          • by Anonymous Coward

            その問題というものが、どこにも見当たらないのですが。
            ありもしない問題をでっち上げてまで嫌う理由は何?

        • by Anonymous Coward

          > ガラスなんかも還りはしないが、同列に扱わないのはなぜ?

          ガラスにも「生分解性ガラス」ってのがあって、同列に扱ってる研究者がいますよ。

  • by Anonymous Coward on 2024年01月29日 10時32分 (#4600339)

    おもちゃのエアガンのBB弾がこれで出来てるから、川や海に撃っちゃダメですね。
     
    弾をもっと生分解性の高い材質にすると、吸湿で膨らんで動作不良起こしたりするので
    トレードオフなのが難しい。

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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