
猫がマタタビを嗅ぐとゴロゴロするのは蚊を回避するため 50
ゴロニャーン 部門より
研究ではマタタビ反応を引き起こす原因物質「ネペタラクトール」を発見。この物質を使用してネコの反応を解析したところ、ネコはマタタビ反応を行うことにより、蚊の忌避効果があるネペタラクトールを体に擦り付けていることが分かったとしている。ネペタラクトールを体に塗り付けた猫では、塗り付けてない猫の半分程度まで雌のヒトスジシマカ が止まる数が減少していたことも分かったそうだ。
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超過体重や肥満でも十分な運動をすれば心血管疾患リスクをある程度低減できるが、運動しない標準体重と比べるとはるかに高リスク、というスペインでの大規模な研究結果が発表された(プレスリリース、 論文、 SlashGearの記事)。
研究は大手職業リスク防止企業の保険加入者527,662人(18歳~64歳、年齢中央値42歳、女性32%)を対象に行われた。被験者はBMIで「標準体重」(BMI 20.0~24.9、全体の42%: 以下同)・「超過体重」(BMI 25.0~29.9、41%)・「肥満」(BMI 30.0以上、18%) に区分。さらに自己申告による余暇の運動量別で「運動しない」(63.5%)・「不十分な運動量」(12.3%)・「十分な運動量」(24.2%)に区分し、これらを組み合わせた9区分で分析している。運動量の評価はWHOの推奨値(中強度の有酸素運動を週150分または高強度の有酸素運動を週75分)に到達すれば十分、到達しなければ不十分となる。
心血管疾患リスク要素の調査では、被験者の30%が高コレステロール血症、15%が高血圧、3%が糖尿病だったという。「十分な運動量の標準体重」における高コレステロール血症・高血圧・糖尿病の人数を基準として、残り8区分のオッズ比を計算したところ、「十分な運動量の肥満」は「運動しない標準体重」と比べ、高コレステロール血症の可能性が2倍、高血圧の可能性が5倍、糖尿病の可能性が4倍高いという結果になっている。
超過体重と肥満はパンデミックレベルで蔓延しているが、心肺フィットネスの向上が心代謝性疾患リスクを低下させるという研究結果が注目を集め、体重減少よりも運動量増加を保健政策で優先する動きもあるという。しかし、今回の研究結果はリスク要素として体重が運動量よりも大きいことを示している。そのため、超過体重・肥満者における心血管疾患リスクを低下させるための保健政策としては、体重減を優先すべきとのことだ。
大相撲「脳震とう」問題を医師はどう見たか 「本人の意思に関わらずストップを」 2021年01月20日
https://www.j-cast.com/2021/01/20403345.html?p=all
脳振盪なら即交代 サッカーのルール改正、即座に 2021年1月21日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH192AL0Z10C21A1000000
JAMSTEC高知コア研究所などの研究グループが隕石中で発見した新鉱物に「ポワリエライト (poirierite)」と命名し、国際鉱物学会から認定されたそうだ(プレスリリース、 論文)。
ポワリエライトはカンラン石と同じMg2SiO4の高圧相の一つであるイプシロン相結晶で、オーストラリアに落下したテンハム隕石と米国に落下したマイアミ隕石、中国に落下した随州隕石で確認された。Mg2SiO4は常温常圧下ではカンラン石の結晶構造をとるが、高圧相ではワズレアイト(準スピネル相)→リングウッダイト(スピネル相)と変化し、23万気圧でブリッジマナイト(MgSiO3)とペリクレース(MgO)に分解する。
研究チームがテンハム隕石とマイアミ隕石の岩石研磨片から切り出した超薄膜試料を透過電子顕微鏡で観察したところ、イプシロン相でのみ解釈できる電子線解析スポットを確認したという。さらに随州隕石を分析してイプシロン相の結晶構造を精密に決定したとのこと。ポワリエライト(密度3.33g/cm3)の結晶構造はワズレアイト(3.50g/cm3)やリングウッダイト(3.59g/cm3)と大きな共通点がある一方で、密度はカンラン石(3.25g/cm3)に近い。
イプシロン相は物理学者のジャン-ポール・ポワリエ氏が理論的に予測していたもので、新鉱物の名称はポワリエ氏にちなんで命名したそうだ。研究グループは今後、ポワリエライトの形成条件を含めカンラン石組成の鉱物間の構造変化プロセスを解明する計画だ。高知コア研究所のチームは小惑星リュウグウで採取されたサンプルの解析を行う予定とのことで、ポワリエライトを発見した技術が役立つとみられる。
三菱電機が受注したのは、このうち(防衛省は2020年度予算で、人工衛星でミサイルを探知・監視する新技術の調査研究に約8800万円を計上した)、複数の人工衛星を同じ高度に配置し、新型ミサイルを横方向から監視することで探知を可能にする「リム観測」の実用化に関する調査研究。同省によると、競争入札には数社が参加し、1月14日に最安値を提示した三菱電機が契約した。
同省によると、過去には数百円程度の低額の入札もあったが、最近はなかったという。同省は想定していた調査研究費を明らかにしていないが、少なくとも数百万円以上とみられる。
確かに原価より数桁低い値であろうが、まあ新技術・新製品開発と違って原価は予想を大きく超える事は無く、投資として三菱電機が許容できる範囲内なのだろう。
国際宇宙ステーション(ISS)のロシア側責任者 ウラジーミル・ソロフィエフ氏がロシアのテレビ局 Rossiya-24の番組に出演し、ISSにはズヴェズダサービスモジュールで昨年10月に見つかった穴の他にも穴が開いている可能性を示唆した(TASSの記事、 Vestiの記事、 The Registerの記事)。
ISSでは2019年9月から標準よりも若干高いレートの空気漏れが確認され、昨年8月・9月・10月に行われた調査によりロシア側ズヴェズダサービスモジュールで空気漏れ位置が特定された。仮補修により空気漏れレートは大幅に低下したが、依然として標準よりも高い状態が続いているとみられる。本格的な補修はまだ行われていないようだ。
ソロフィエフ氏によるとISSの気圧は750 mmHgであり、別の穴による空気漏れは1日に0.3~0.4 mmHg程度の圧力低下を引き起こしているという。穴の大きさは直径0.2 mmのドリルで開けたぐらいの大きさで、探し出すには顕微鏡が必要とも述べている。
ISSの空気漏れは1分間に0.5~1 mmHgの圧力低下で初めて緊急レベルになるため、重大な空気漏れではないとのこと。それでも空気漏れの問題を解決できていないのは事実であり、プログレス宇宙船による2月中旬の補給ミッションで補修に関連する物品もISSへ送る計画とのことだ。
ヤンマーホールディングスは小中学校の体育館などに簡易な工事で空調や電力を供給するシステムを開発した、と発表した。
災害時に避難所として快適に使えるよう室内温度を調節する機能のほかに大幸薬品の空間除菌剤「クレベリン」(二酸化塩素)を空気に混ぜる機能を加えるなど感染症対策も施したと主張。2021年度に商用化する予定だ。
なお二酸化塩素はウイルスを不活性化する濃度で噴霧した場合、人体の肺を侵し重篤な健康被害が出ることは報告が出ている通りである。
WHOも厚生労働省もウイルス対策としての消毒剤の空間噴霧は全く推奨していない。
https://wired.jp/2021/01/18/virgin-orbit-just-launched-a-rocket-from-a-747/
https://www.afpbb.com/articles/-/3326797
https://forbesjapan.com/articles/detail/39334
人工衛星の打ち上げを達成したのは、米国の宇宙ベンチャーとしては3社目。かつ空中発射ロケットはこれまで多数が提案されつつも、実際に実用化された例はほとんどなく非常に珍しい。
NASAがアルテミス計画に向けて開発を進める超大型ロケット「SLS」のエンジン燃焼試験が16日に実施されたが、目標としていた8分間に届かず、1分強でエンジンが停止してしまうトラブルに見舞われた(時事通信, 宙畑の記事, Slashdotの記事, Ars Technicaの記事)。
今回実施されたのは、SLSのコアステージの地上試験「グリーン・ラン」の最終段階にあたる「ホット・ファイア試験」。試験ではスペースシャトルでも用いられたSSMEが4基用いられた。NASAのブライデンスタイン長官は「燃焼時間は予定に満たなかったが、カウントダウン、エンジン点火には成功しており、計画前進に向け貴重なデータを得られた」として、早期に原因を特定して、再試験の必要性も含め今後の方針を決めるとしている。
ただし、今回の試験は本来は不具合が出ないはずの最終検証に近い位置づけのものとの話もあり、このトラブルにより2021年に予定されていたアルテミス計画の初打ち上げがさらに遅れる可能性が濃厚なことから、既にスケジュールも予算も大幅に超過しているSLSに政権交代に伴う見直し論が強まる可能性もある。
デスラー総統^H^H教授(Andrew E. Dessler)によると、既に大気中に放出されている二酸化炭素だけで産業革命以前の時代と比較して世界の平均気温を約2.3℃上げるだろうとのこと。
これは2015年のパリ議定の+1.5℃までに抑えるという目標を上回る値。
一次情報はリンク先参照。
個人的には、二酸化炭素だけではなくメタン等の温暖化要因に触れられていないのが残念だが、デスラー教授は「今すぐ排出量をゼロにすれば社会に適応する時間を与えたり技術的な解決策を考え出たりする時間稼ぎにもなります」とも述べている。
これまでに確認された中で最古となる、少なくとも45,500年前の壁画をオーストラリア・グリフィス大学とインドネシア考古学研究所(ARKENAS)の調査チームがインドネシア・スラウェシ島の洞窟で発見したそうだ(グリフィス大学のニュース記事、 Ars Technicaの記事、 SlashGearの記事、 動画)。
壁画が発見されたのは南スラウェシのレアン・テドンゲと呼ばれる石灰洞窟で、3頭のイノシシと人の手が赤土で描かれている。構図としては向き合う2頭のイノシシをもう1頭が離れた位置から見ているというもの。向き合う2頭は大半が消えているが、残された頭部ではスラウェシ島の固有種セレベスヒゲイノシシの特徴となる、とさかのような頭の毛と角のような顔のイボが確認できる。もう1頭はほぼ完全に残っており、後ろから捕まえようとするかのように人の手が2つ描かれている。
壁画の年代測定は困難だが、この壁画では描かれた後に形成された洞窟珊瑚と呼ばれる石灰華がイノシシの後足部分で見つかり、ウラン系列年代測定法により45,500年前と確認された。そのため、壁画が描かれたのはそれよりも前となる。この壁画以前に確認されていた最古の壁画は同調査チームがレアン・テドンゲに近い石灰洞窟で発見した少なくとも43,900年前のもので、Science誌のBreakthrough of the Year 2020で次点の一つに選ばれている。同調査チームはスラウェシ島で発見した壁画の中には年代測定を待っているものも多く、さらなる発見の可能性もある。
人類はスラウェシ島を含むワラセアの島々を通って少なくとも65,000年前にはオーストラリアへ到達したと考えられている。ワラセアの島々の考古学的調査は進んでいないが、同調査チームは将来の調査で65,000年以上前の壁画を発見することも期待しているとのことだ。
UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie