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2018年2月2日のサイエンス記事一覧(全1件)
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地球

カンタス航空、米国とオーストラリアを結ぶ旅客便でバイオ燃料を使用 14

ストーリー by hylom
コストと環境負荷を天秤に 部門より
headless曰く、

カンタス航空がロサンゼルス発メルボルン着のQF96便でバイオ燃料を初めて使用したそうだ。米国-オーストラリア間のフライトでバイオ燃料を使用するのは世界初だという(メディアリリースArs TechnicaSlashGearFacebook動画)。

使用したのはカナダ・Agrisoma Biosciencesが開発したバイオ燃料で、アビシニアガラシの種子から絞った油を原料とする。従来のジェット燃料と比べ、このバイオ燃料はライフサイクル全体で80%の炭素排出量を削減できるという。カンタスとAgrisomaは2017年に提携を発表しており、両社はオーストラリアの農家と協力して2020年までに国内初となる商業ベースのバイオジェット燃料用種子の収穫を目指す。アビシニアガラシは間作が可能なため、食糧生産に影響を与えずに栽培できる。また、油の搾りかすは良質な家畜飼料として使用できるほか、間作による土壌改善も期待できるとのこと。

今回のフライトQF96便の使用機材はボーイング787-9ドリームライナーで、バイオ燃料を10%混合したジェット燃料を使用するため、削減分は7%となる。QF96便は現地時間1月28日にロサンゼルスを出発し、現地時間1月30日にメルボルンへ到着。約15時間のフライトで18,000kgの炭素排出量削減が見込まれている。なお、カンタスとジェットスターは2012年にオーストラリア国内線で、廃食用油を使用したバイオ燃料を50%混合したジェット燃料で試験運行を行っているそうだ。

航空機は大量に温室効果ガスを排出し、米国では運輸関係の温室効果ガス排出量の12%を航空機が占めているという。そのため、大幅な排出量削減が可能なバイオジェット燃料に期待が寄せられている。シンガポール航空では昨年から、サンフランシスコ路線のエアバスA350-900型機で廃食用油によるバイオ燃料と従来のジェット燃料を混合したものを使用しているとのことだ。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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