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2018年2月のサイエンス人気記事トップ10
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地球

高知県、シラスウナギの不漁を受けて採捕期間を延長へ 94

ストーリー by hylom
ウナギ関連業界の根絶に熱心なことで 部門より

高知県がシラスウナギの不漁を受けて、当初3月5日までを予定していたシラスウナギの採捕期間を3月20日にまで延長することを発表した(日経新聞)。「今シーズンは非常事態で、県内のウナギ養殖業者の経営なども考慮して延長を決めた」という。

あるAnonymous Coward曰く、

オリンピックに合わせた2020年までの根絶に向け、ニホンウナギの根こそぎ稚魚漁が各所で進められているが、高知県はその一環として漁業者に認められる採捕許可の延長申請を特別に受け付けると発表した。同県内のシラスウナギ(ウナギ稚魚)の漁獲量は昨年の260kgに対し今年は現在まで9.5kgといよいよ悲願達成が目前に迫っており、それを記念した特別の措置として実施するようだ。

ニホンウナギはうろこのない細長い魚の一種で、日本では蒲焼きなどで親しまれ、落語などでもしばしば描かれる。夏場には身が痩せ味が落ちるとされるが、江戸時代に平賀源内が打ち出した夏バテ防止にうなぎが効果的というプロモーションが広く定着したことで、現代では季節を問わず天然稚魚を使った肥育うなぎがコンビニやスーパーなどで叩き売られる姿がよく見られる。近年では稚魚の無制限漁獲と密輸、また日本の魚を賢く食い尽くす民族という宣伝を活かした国際社会での立ち回りも功を奏して急速に数を減らしており、実質的な根絶は近いと見られている。

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スポーツ

カーリングの科学 64

ストーリー by headless
回転 部門より
カーリングでは投げたストーンが横方向にスライド(カール)していくが、カールが発生する物理学的仕組みについては現在も解明されていないそうだ(The New Yorkerの記事)。

カーリングのストーンは底面が平らではなく、ガラス瓶の底のように中央がくぼんでおり、リング状の部分(ランニングバンド)が氷に接触する。選手がストーンを投げる際、円周方向に軽く回転をかけるとストーンは回転方向にカールしていく。つまり、時計回りに回転させると右、反時計回りに回転させると左にカールすることになる。

しかし、ガラス瓶に回転をかけてテーブルの上で滑らせると、回転方向の反対にカールする。これは前方の荷重が大きくなって前後の摩擦が非対称になるためだ。氷上でストーンがカールする方向が異なることについて、趣味でカーリングをプレイするという物理学者のMark Shegelski氏は1990年代後半、前方の荷重が大きくなることで氷が溶けて潤滑性が高まり、テーブル上とは逆の効果が発生するという説を提唱した。
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地球

水産庁、ニホンウナギの減少の要因は不明だから買い控えや禁漁は不要と主張 135

ストーリー by hylom
絶滅しても要因不明だから人間のせいではないとか主張することが予想されます 部門より

ウナギの絶滅が危惧されているが、ITmediaが水産庁と日本自然保護協会にこれに関する問い合わせを行ったところ、ほぼ正反対の回答が得られたそうだ

水産庁はニホンウナギの減少については認めているものの、要因が特定されていないことから禁漁にしたり、消費者の買い控えは不要というスタンス。一方で日本自然保護協会は要因が特定されていないことから予防原則に立って保護すべきとしている。

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サイエンス

単為生殖でメスだけでどんどん増えるザリガニが見つかる 73

ストーリー by hylom
おそろしい 部門より

生殖による繁殖ではなく、自身のクローンを生み出して繁殖する新種のザリガニが発見された(ニューズウィーク日本版GIGAZINE)。

このザリガニはマーブルクレイフィッシュ、ミステリークレイフィッシュなどと呼ばれているもので、このザリガニは元々はペット用として流通していたものだったが、1990年から1995年の間に「体がマーブル模様でメスしかいない」という新種に進化したという。また、研究者らが11の個体を調べたところ、すべてのゲノム塩基配列が同一であることが分かったそうだ。

その後の研究で、このザリガニはメスだけしか存在せず、年に2〜3回数百もの卵を産んで単為生殖することが分かったという。繁殖力は強く、父親が居なくても勝手に増えていくとのことで、野生に放たれたものが大きく増えるという問題が起きているという。

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地球

「チバニアン」で注目される千葉県市原市の地層、有志が階段を設置したことに対し市が懸念を示す 49

ストーリー by hylom
さっさと観光地化したい人達VS慎重な市 部門より

千葉県市原市にある地層が国際標準模式地として認められ、「チバニアン」という新たな時代が認定される見込みになっているが、この地層がある斜面に地質学者らがコンクリートブロック製の階段を設置し、市が困惑しているという(朝日新聞)。また、解説看板なども設置されているという(現地の様子をレポートする「地球の歩き方」記事

これらは民有地に所有者の許可を得て設置されているため法的な問題はないが、市はこの地層を国の天然記念物に指定することを目指しており、この動きへの障害になるのではないかと懸念しているようだ。

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スポーツ

SpaceX、Falcon 9ロケットから切り離したフェアリングのキャッチに挑戦 28

ストーリー by headless
捕逸 部門より
SpaceXは22日、Falcon 9ロケットによるレーダー衛星 PAZの打ち上げミッションをバンデンバーグ空軍基地 SLC-4Eで実施した(The Vergeの記事The Registerの記事Ars Technicaの記事The Next Webの記事)。

PAZは打ち上げから約11分後に地球低軌道(LEO)へ投入され、打ち上げは成功した。また、今回の打ち上げにはSpaceXのStarlink衛星デモ機2機(Tintin A/B)が相乗りしており、こちらもLEOへの投入に成功して通信を確立している。StarlinkはSpaceXが計画する衛星コンステレーションで、ブロードバンド接続を12,000機の人工衛星で中継して地球に提供するというものだ。イーロン・マスク氏によると、Starlinkは「The Fault in Our Stars」にインスパイアされた名称だという。SpaceXでは米連邦通信委員会(FCC)に申請書を提出しており、FCC委員長のアジット・パイ氏は計画を支持する意向を示している。

今回はペイロードを保護するフェアリングのキャッチに初挑戦している。キャッチャーミット(巨大なネット)を搭載したボートMr. Steven(名前は適当だという)は、落下位置を数百メートル外してキャッチに失敗しているが、船上カメラがとらえた海上に浮かぶフェアリングの半分に目立った損傷はないという。このフェアリングは6百万ドルとのことで、マスク氏はどうしても回収したいようだ。マスク氏はパラシュートがもう少し大きければキャッチできていたと述べており、次回のキャッチ試行はいつかという質問に1か月ほど先と回答している。なお、Falcon 9ロケット第1段は昨年8月のFORMOSAT-5打ち上げミッションで使用したもので、今回は回収を行わなかった。マスク氏によれば、旧バージョンなので回収しなかったとのことだ。
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宇宙

日本政府、今までUFOを確認したことはないと回答 93

ストーリー by hylom
未確認は未確認 部門より

政府が27日、今まで未確認物体の存在を確認したことはないという旨の閣議決定を行った(産経新聞)。

本閣議決定は立憲民主党所属の議員からの質問主意書に対するもの。また、UFOが襲来した際に自衛権の発動や武力攻撃を行うかどうかは「特段の検討を行っていない」と回答しているという。

政府は2007年にもUFOについての見解を公表している(過去記事)。

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テクノロジー

ドローンとレーザーを使った三次元測量によってマヤ文明の建造物6万個が発見される 46

ストーリー by hylom
測量データからそのまま3Dプリントで再現できそうだ 部門より

中米グアテマラ北部の密林で遺跡を見つけるためにレーザースキャナを使った調査が行われた。その結果、約6万もの建造物が見つかったという(AFPUNILAD)。

使われたのは、ドローンを使って上空からレーザーパルスを照射して地表の状況の三次元スキャンを行う「Light Imaging, Detection And Ranging(LiDAR)」というシステム。これにより、密林を切り開くことなしに遺跡を見つけることができるようになったという。UNILADの記事ではスキャン結果から生成された写真も掲載されているが、建物や道路、塀のような物が鮮明に確認できる。

これらの遺跡は約1200年前のマヤ文明のものと見られ、800平方マイル(約2072平方キロメートル)にわたって1000万〜1500万人ほどが暮らしていたと推測されるという。

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医療

「効かない」という研究結果が発表されたグルコサミンについて「機能性表示食品」届け出の撤回が相次ぐ 62

ストーリー by hylom
病は気から 部門より

「膝の痛みに効く」といった宣伝文句とともに売られている健康食品「グルコサミン」だが、最近では実際に有意な効果はないという研究結果が発表されている。そのため、最近になってグルコサミン関連製品における「機能性表示食品」届け出の取り下げが増えているそうだ(WEBRONZA)。

グルコサミンに関しては、効果があると主張する論文について医薬品や健康食品メーカーといった企業の資金によって研究が行われており、かつ再現性の検証が困難な状況にあるものが多いという。そのため実際の効果については懐疑的な声が多かったようだ。そして、昨年7月にはこれまでの臨床試験データを元に統計的な検証を行った結果、膝や股関節の痛みに対する効果はないと結論付けた論文が発表された(過去記事ビジネスジャーナル、内科医の中村幸嗣氏のブログ)。

こういった動きにあわせて、グルコサミンの有効性をうたう論文に対し内容に問題があるとの指摘も出ているという。機能性表示食品として届け出を行う際に根拠としていた論文にも問題が見つかり、それがきっかけで機能性表示食品届け出の取り下げという結果に繋がったようだ。

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中国

中国科学院の予算規模は理化学研究所の10倍 56

ストーリー by hylom
成長による成長 部門より

中国政府による科学技術研究組織「中国科学院」の人員は6万9000人、現在年間予算は1兆円とも言われている。これは研究機関としてはほぼ世界一だそうだ。一方、日本を代表する研究組織の理化学研究所の人員は3500人、年間予算は965億円と、それぞれ中国科学院の約20分の1、10分の1だという(産経新聞)。

中国科学院に対しこのような潤沢なリソースが与えられている背景には、中国が「科学技術投資の伸び率は国家歳入の伸び率を上回らねばならない」という法律を定めていることがあるという。そのため、1998年から2015年までの間に中国科学院の予算は10倍以上になっているそうだ。

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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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