「2005年から10年間で気温は上がるかどうか」で賭けを行なった気候変動研究者と太陽物理学者、勝者は気温上昇派 17
よくない話ではある 部門より
2005年に英国の気候変動研究者であるJames D. Annan氏は、ロシアの太陽物理学者であるGalina Mashnich氏とVladimir Bashkirtsev氏と1万ドルの賭けを計画した。Mashnich氏とBashkirtsev氏は地球温暖化の原因は太陽活動の変化によるものとだ主張し、10年間で気温は下がると予測した。一方でAnnan氏はこの考えに否定的だった(James' Empty Blog[結果]、nature[2005年当時の賭けの詳細記事]、James' Empty Blog[2005年当時の記事]、Slashdot)。
賭けの内容は、1998~2003年と2012~2017年間の地球表面温度を比較、この期間に温度が上がるとAnnan氏が勝ちとなり、2人は合計で1万ドルをAnnan氏に払う。反対に下がればMashnich氏とBashkirtsev氏の2人が勝ちで、Annan氏が2人に金を支払うとしている。ただ当時のnature記事によると支払額などの関係で賭けは成立していない可能性がある。
1997年から1998年の期間は記録的なエルニーニョ現象が発生し気温が高くなっていた。しかし、賭けをした当時はこの時期を境に気温が低下していたこと、太陽光発電の発電量が落ちていたことがMashnich氏とBashkirtsev氏が気温低下に賭けた根拠だったようだ。そして賭けから10年が経過したが、勝者はAnnan氏であることが確実になった。これに対して、James D. Annan氏はブログで勝利を宣言している。
Annan氏のブログによると、Bashkirtsev氏は支払いを拒否、Mashnich氏は電子メールに返信することも拒否しており、賭けには勝ったものの1万ドルを受け取ることはできなかったようだ。