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2018年10月2日のサイエンス記事一覧(全3件)
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サイエンス

除草剤「ラウンドアップ」がミツバチ大量死の原因との研究結果が発表される 49

ストーリー by hylom
新説 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

大量のミツバチが突然消える「蜂群崩壊症候群」の原因や発生メカニズムについてはさまざまな仮説が提唱されているが、旧モンサントの除草剤「ラウンドアップ」がその原因となっているという新たな研究結果が発表された(全米科学アカデミー紀要nprバイエルの声明Slashdot)。

研究者によると、この除草剤中の有効成分であるグリホサートがハチの腸内細菌を破壊し、それによって有害な細菌に感染しやすくなって死亡する原因となると指摘している。この研究を率いたErick Motta氏は「ハチがグリホサートに暴露するのを防ぐための適切なガイドラインが必要だ。これまでのガイドラインはミツバチが除草剤に影響を受けない前提で作られたものだからだ」と話す。

いっぽう、今年6月にモンサントを買収したドイツの大手製薬会社大手バイエルはこの研究について、少数のミツバチによるサンプルに依存しており、経済協力開発機構(OECD)およびその他の国際機関の策定した農薬に関する規制研究基準を満たしていないと反論した。その上で「大規模な研究では、グリホセートとミツバチの健康問題の関連性はない」ことが判明しているとする声明を発表している。

なお、ラウンドアップについては発がん性があるのではないかとの指摘も出ている(過去記事)。

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医療

2018年のノーベル医学・生理学賞、がんの新たな治療法を発見した米国と日本の2氏が共同受賞 56

ストーリー by hylom
この結果がオプジーボ 部門より
headless曰く、

2018年のノーベル医学・生理学賞は、米国のジェームズ・P・アリソン氏と京都大学の本庶佑氏が共同受賞した。授賞理由は免疫抑制を阻害することによるがんの治療法の発見(プレスリリース詳細情報: PDF)。

アリソン氏は1990年代、T細胞の「ブレーキ」として働くことが知られていたT細胞タンパク質CTLA-4を研究。CTLA-4と結合してブレーキを抑制する抗体を開発し、1994年にはマウスを使用した実験を通じてこの抗体がT細胞によるがん細胞の攻撃を活性化することを確認した。2010年には進行メラノーマ患者を対象にした臨床試験で複数の患者のがんが消え、従来不可能だった治療が可能になることが確認された。

アリソン氏の発見に数年先立つ1992年、本庶氏はT細胞表面に発言するタンパク質PD-1を発見する。何年にもわたる研究を重ねた結果、PD-1はCTLA-4とは異なるメカニズムでT細胞のブレーキとして働くことが確認された。この発見はPD-1をターゲットにした治療法への道を開き、2012年には複数の種類のがん患者に対する効果が示される。この結果はこれまで回復不可能と考えられていたがん転移患者の長期生存や回復の可能性を開いた。

CTLA-4とPD-1を阻害することによるがんの治療法は「免疫チェックポイント療法」などと呼ばれ、進行がんに対する治療法を大きく変えた。他の治療法と同様に悪い副作用もみられるが、対処可能な範囲内だという。現在、多くの種類のがんに対する免疫チェックポイント療法の臨床試験が数多く行われており、新たなチェックポイントタンパク質をターゲットにする試験も行われているとのことだ。

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バイオテック

培養肉を巡り「肉」の定義を巡る議論が活発化 60

ストーリー by hylom
タンパク質源 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

ついこないだ代用肉は「meat」ではないという話が話題になったばかりだが、やっぱり培養肉についても「肉」なのかどうかで揉めているようである(WIRED)。

製法なのか成分なのかといった議論の他、肉なら農務省管轄で細胞なら米食品医薬品局(FDA)が管轄となるといったお役所的な悩みもあるとか。

WIREDによると、FDAで「培養肉」に関する議論を行なっている際に「肉とは何か」という議論も出たという。牧畜業者からは「培養肉は肉ではない」という意見が出る一方、ある培養肉メーカーは「本物の味や見た目、食感を完全に再現できるのであれば肉だ」と主張しているという。また、宗教的に肉を食べることが制限されている人たちにとっても、「肉」の定義は重要な問題のようだ。

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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

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