Science誌、「過去10年間の10大研究成果」を発表 12
ストーリー by hylom
確かに色々あったこの10年 部門より
確かに色々あったこの10年 部門より
2001年ってもう10年前なんだ・・・ 曰く、
時事通信によると、Science誌が過去10年間の10大成果を特集し、そのうちのひとつとして京都大・山中教授によるヒトiPS細胞の作成が「世界を仰天させた」と高く評価されたという。
これはScience誌が毎年行っている「その年の10大記事特集」(Breakthrough of the Year)に加えて「Insights of the decade: Stepping away from the Trees for a Look at the Forest」として、ここ10年間の科学研究の中から10件の研究をレビューしたもののようだ。
以下に、その各記事へのリンクと/.Jの関連記事と思わしきものを挙げてみた。タレコミ人にはフォローし切れなかったのでコメント等で補足追加をお願いします。
/.J関連記事はタレコミ元にあったものに加え、編集時にいくつかを追加している。ツッコミ等ありましたらそちらもコメントでどうぞ。
- The Dark Genome(遺伝子解析)
- Precision Cosmology(精密な宇宙理論)
- Ancient DNA(古代のDNA解析)
- Water on Mars(火星上に水が存在することの証明)
- Reprogramming Cells(細胞の操作)
- ヒトの体細胞から万能細胞がつくられる (山中教授iPS細胞の/.J初出記事)
- マウスの体内でラットの膵臓を作製することに成功
- 新たな多能性幹細胞「Muse 細胞」が発見される
- 睾丸から万能細胞
- The Microbiome(人が体内で保有する細菌・ウイルスの解析)
- Exoplanets(外宇宙調査)
- Inflammation(炎症反応とアルツハイマーや肥満、糖尿病との関係)
- Metamaterials(メタマテリアル)
- Climate Change Research(地球の気候変動調査)
地球シミュレータ (スコア:3, 興味深い)
地球シミュレータの搬入始まる [srad.jp]
タレコミからストーリーで落とされた項目ですけど、大体10年前のストーリーですねこれ。
/.Jのコメント見ると「何に役立つのこれ?」とか、今でいう『仕分けしたら?』みたいな否定的なコメが並んでますけど、
その後、Top500の数連覇というコンピュートニクショックでアメリカさんに脅威を与えて気候変動研究のブレークスルーになってます。
#酷い言い方すれば、20世紀には海洋はゆっくり流れていると思っていた学者が
#今は海洋は渦で埋め尽くされていると思っています<数値モデルのおかげ
まあ、その後アメリカさんが計算機資源も地球観測も物量で押し切って日本の存在感がなくなってますけど:-p
ちょうど10年前にシステムが組み込まれ始めたという意味では象徴的かなぁ。>ES
#次の展望が日本にないけど。
Re: (スコア:0)
ESの登場は、たしかに科学的に大きなインパクトがあったのだが、
それ自体はサイエンスではなく工学だからなあ。
選に漏れるのは仕方がないかと思われる。
もちろんcomputer scienceという分野はあるが、
それはどっちかというとアルゴリズムメインの応用数学の範疇で、
現状ハードウェアの実装云々はやはり工学であってサイエンスそのものではない。
量子コンピュータなんてのもあるので必ずしもその境目は単純じゃないけど。
ESの成果、という意味であればそれは
10番のclimate change researchに十二分に含まれるているかと。
挙げられた関連ストーリーは残念なネタになってしまっているけど。
海苔とか昆布とか (スコア:2, 興味深い)
> 日本人(の一部)は海藻を分解・栄養源とする腸内細菌を持っている
これ、はいるんだ...
同程度の生理的な事柄に対する地域差は色々あっただろうと思うのだが
# 欧米の方から見ると、やっぱシーウィード(海草)は食材以前なんだろうなぁ
M-FalconSky (暑いか寒い)
今年一年でなら (スコア:1, 興味深い)
今年の/.記事で一番インパクトの強かったのはこれ。中央大と東大、情報をエネルギーに変換することに成功。 [srad.jp]
生命体のような「情報の塊」がどの程度のエネルギーに相当するかがわかると、例えば地球に降り注ぐ太陽のエネルギーのどれくらいが情報に変化しているかを観測することで、生命が誕生するまでにどのくらいの時間が必要かという仮説を立てることができる。
これは地球の誕生から生命が誕生するまでに6億~8億年かかりましたという事実を、別角度から検証することを可能にする。
この方面の研究が進んで仮想環境を構築できるほどモデル化確立すると、遠い地球外の天体に生命が存在するかどうかをある程度の根拠を持って予測することができる。
たぶん
微妙 (スコア:0)
直前のさらば太陽圏 ! 銀河より愛を込めて !! ボイジャー 1 号 [srad.jp]は「7.Exoplanets(外宇宙調査) 」に入りそうな、違いそうな(笑)
Re:微妙 (スコア:2)
さらば大腸菌!と空目。
確かに太陽系の外には大腸菌はいないと思うが、、、
#いろんな記事をごっちゃに出さないでくれよ!
Re: (スコア:0)
あう、訳にだまされたorz
「Exoplanets」ってのは「太陽系外惑星」なのね
あれ? はやぶさは? (スコア:0)
Re: (スコア:0)
あと一年帰還が早かったら入っていた可能性は高いでしょうね。
試料の分析がまだで,論文が出ていないのが残念。
黄禹錫氏のヒト胚性幹細胞捏造事件 (スコア:0, 参考になる)
ランキングを見るとスキャンダルも入っているようですので、
私としてはここ10年では黄禹錫氏のヒト胚性幹細胞捏造事件を挙げたいと思います。
再生医療分野の停滞まで引き起こしたとされ、非常に広範囲に影響を及ぼしました。
スキャンダル分野ではクライメートゲート事件に次ぐランクだと思います。
旧石器捏造事件 (スコア:0)
日本のゴッドハンドも忘れちゃいけないと思ったけど、2000年末発覚と前世紀なので範囲外かな。
もとより煙たがられる発掘調査が事実上拒否されるような状況を招いたとか。
Re: (スコア:0)
はい。その事件も頭をよぎったのですが、
前世紀で範囲外だったのと影響範囲がほぼ日本国内に留まったので外しました。