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2018年3月16日のサイエンス記事一覧(全2件)
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バイオテック

脂肪の蓄積をコントロールするタンパク質が特定される 10

ストーリー by hylom
単純に人間に適用するのは大変そうではある 部門より

豪Monash Universityの研究者らが、脂肪の蓄積をコントロールするタンパク質を特定したと発表した(Cell Reports掲載論文ScienceDailyBusiness Insider)。

このタンパク質は「carnitine acetyltransferase(Crat)」と呼ばれており、「飢餓状態」や急激な体重減の際などに働き、体を脂肪を蓄えるようなモードに切り替えるという。これを利用することで、肥満やメタボリック症候群などの患者に対する治療が行える可能性がある。

研究によると、遺伝子操作でこのタンパク質が働かないようにしたマウスを断食状態にして実験を行った。通常、断食後はエネルギーを脂肪として蓄えやすくなる傾向があるが、このマウスは断食後も体に脂肪を蓄えにくく、脂肪をより速く消費することが確認できたという。

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ニュース

「花粉を水に変えるマスク」に対し疑問の声多数、ニセ科学か? 104

ストーリー by hylom
またとんでもないものが 部門より

最近、「花粉を水に変える」という効能をうたったマスクが販売されているが、これに対し各所で疑問の声が出ている(伊藤剛氏のTweetNATROM氏のTweetTogetterまとめ)。

詳細は不明だが、このマスクには光触媒反応を利用してタンパク質を分解する機能があり、それによって「花粉を水に変える」という。

光触媒については科学的に検証が行われており、酸化還元作用や超親水作用があることが発見されている。また、この効果を利用した汚れの付きにくいガラスや、酸化還元作用を利用した抗菌・脱臭機能を持つ素材などは実際に実用化されており、効果も確認されている。ただしエネルギー効率は悪いため、酸化還元作用によってタンパク質の分解を行うことは理論上は可能だが、それを実際に行うには大量の強い光が必要になるとされる(東京大学による光触媒の解説)。

五本木クリニック院長ブログによると、酸化チタンや銀、ハイドロキシアパタイトなどを使った複合光触媒物質シートを含むコヨリを鼻に詰めることで、12人中11人で花粉症の諸症状を軽減する効果が見られたという論文があるそうだ。しかしこの論文では比較条件が適切でなく、これだけで花粉症に効果があると言うのは難しいという。さらに、この論文の著者は「花粉を水に変えるマスク」を販売している会社の経営者だそうだ。

「水商売ウォッチング」などニセ科学に対する批判で知られる山形大学・ 天羽准教授もこの論文について「研究論文としてはお粗末この上ない」とし、根拠がないと批判している(花粉を水に変えるマスクに飛びついてはいけない)。

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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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